バスティア(英語表記)Bastiat, (Claude-) Frédéric

デジタル大辞泉 「バスティア」の意味・読み・例文・類語

バスティア(Bastia)

バスチア

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バスティア」の意味・わかりやすい解説

バスティア(Claude Frédéric Bastiat)
ばすてぃあ
Claude Frédéric Bastiat
(1801―1850)

フランスの経済学者、政治家。バイヨンヌで生まれ、9歳で孤児となり祖父に育てられた。青年時代、商業に従事するかたわら外国語、文学、宗教、経済学を学び、とりわけA・スミスやJ・B・セーの影響を強く受けて自由主義思想を信奉する。のちに県会議員、二月革命後は憲法制定議会立法議会の議員となる。彼は「自由による進歩」の教義のもとに、私的所有下においても生産力の飛躍的上昇と社会的調和の達成が可能であると考え、自由貿易論を説いて、1846年にボルドーとパリに自由貿易協会を設立し、またルイ・ブランやプルードンの社会主義に反対した。著書には『経済的調和』Harmonies économiques(1850)、『経済的詭弁(きべん)』Sophismes économiques(1845~1848)などがある。

[中宮光隆]

『P. Paillottet (éd.), *uvres complètes de Frédéric Bastiat, 7 vols., 2e éd. (1862―1864, Guillaumin et Cie, Libraires, Paris)』


バスティア(フランス)
ばすてぃあ
Bastia

フランス南部、地中海コルシカ島北東岸にある港湾都市。オート・コルス県の県都。人口3万7884(1999)。アジャクシオと並ぶ島内の経済中心都市で、港からオリーブワイン果実コルク、魚貝などを輸出する。たばこ、食料品などの工業がある。1383年ジェノバ人が建設。旧港周辺の旧市街には城塞(じょうさい)や教会があり、温暖な気候にも恵まれて観光地となっている。

[青木伸好]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バスティア」の意味・わかりやすい解説

バスティア
Bastiat, (Claude-) Frédéric

[生]1801.6.29. バイヨンヌ近郊ミュグロン
[没]1850.12.24. ローマ
フランスの経済学者,自由貿易論者,楽観的経済調和論者。商人として出発し,言語学,哲学,歴史,経済学を研究し,イギリスの穀物法論争に関心をもち,R.コブデンに共鳴して熱烈な自由貿易論者となり,自由通商協会を設立 (1846) して,その機関誌"Le Libre-Échange"の編集者として活躍した。二月革命 (48) 以後は社会主義の反対者としても活動し,憲法制定議会議員,立法議会議員となる。主著『経済調和論』 Les harmonies économiques (50) は楽観的自由主義経済論の代表作とみなされている。

バスティア
Bastia

フランス,コルシカ島 (コルス島) 最大の都市。オートコルス県の県都。コルス岬基部の東海岸に位置する商工業都市。 14世紀末にジェノバにより建てられた城塞のそびえる旧市域には古い漁村と港があり,港の西から北側を主要ホテルや鉄道駅のある新市域が囲んでいる。 1745~68年イギリス領。主産業は練製品,ジャムなどの保存食品,たばこの製造で,ワイン,木材,魚,早生野菜,クリなどを輸出する。聖ジョバンニバティスタ聖堂など由緒ある建物があり,海上の眺めも美しい。人口3万 8728 (1990) 。

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百科事典マイペディア 「バスティア」の意味・わかりやすい解説

バスティア

フランス,コルシカ島北東岸,オート・コルス県の県都。商工業・観光の中心。タバコ・醸造工場がある。14世紀に創設,1767年までジェノバ支配下でのコルシカの中心地。3万8728人(1990)。

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367日誕生日大事典 「バスティア」の解説

バスティア

生年月日:1801年6月29日
フランスの経済学者,自由貿易論者
1850年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバスティアの言及

【コルシカ[島]】より

…面積8722km2,人口25万(1993)。オート・コルス県(県都バスティアBastia)とコルス・デュ・シュド県(県都アジャクシオ)の2県からなる。コルシカはフランスのいくつかの地域のなかで非常に強い個性を持った地域の一つである。…

※「バスティア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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