アメリカ国防総省高等研究計画局(ARPA、後のDARPA)が、核戦争が起こった場合などにも生き残れる通信ネットワークとして開発した、世界初のパケット通信網。アルパネットとも読む。通信はパケットに分割され、それぞれのパケットには個別に目的地を指定するが、途中経路は指定しない。このため、目的地までの経路を静的に構成するそれまでの回線交換式の通信とは異なり、網内のルーターがパケットごとに状況に応じて複数の経路から最適なものを選ぶことができるようになった。これによって、ある経路に障害が生じても、動的に他の経路を選択することができ、通信の継続を可能とする。1969年、カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)など四つの拠点を接続する形で運用が始まり、この技術が、後にインターネットの礎(いしずえ)となった。
[丸山 宏 2019年4月16日]
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