DSL(読み)DSL/でぃーえすえる(英語表記)Digital Subscriber Line

  • deep scattering layer
  • でぃーえすえる
  • ディーエスエル

知恵蔵の解説

DSLとは、一般的なアナログの回線を使い、高速通信を実現する技術。様々なバリエーションがあるが、現在は電話回線を使った「ADSL」が主流。ADSLの場合、インターネット網への情報送信(上り)と情報受信(下り)速度が異なっており、上りは数百k(キロ)bpsから5M(メガ)bps程度だが、下りは最大50Mbpsとより高速。一番の特徴は、一般的な電話回線を使うため、宅内に新たな回線を引き込む工事が不要であること。電話回線上で、音声通話に使う帯域とは違う周波数を使い、電話局舎までの間で高速通信を行う。電話局舎にはインターネット網への接続回線が用意され、そこに接続する形で家庭からのブロードバンド接続を実現している。ただし、電話局舎からの距離や利用している電話回線の品質により通信速度が劣化しやすい性質があり、カタログにうたわれる通りの速度が出ることは少ない。最も高速なサービスを使った場合でも、数Mbpsから20数Mbps程度となるのが一般的。2000年に総務省が規制緩和と競争促進の方針を打ち出し、01年にソフトバンクが低価格サービス「Yahoo! BB」を開始したことから、各社の競争が激化。日本でのブロードバンド回線普及に大きく貢献した。

(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

IT用語がわかる辞典の解説

電話用の銅線ケーブルを用いた高速データ通信方式の総称。一般家庭や小規模な企業・事業者のインターネット接続などに利用される。利用者と電話局間の通信方向により通信速度が異なるADSLや、より高速化したVDSLなどがある。◇「digital subscriber line(デジタル加入者線)」の頭文字から。「xDSL」ともいう。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

deep scattering layer(s)ので,深海散乱層あるいは深海音波散乱層と訳す。1930年代より音響測深器が使用され始めたが,音波が実際の海底より浅い数百m付近の層から反射して記録紙に記録されることがあり,偽海底偽底像幽霊海底などと呼ばれた。深海で音波を散乱するという意味で,この層はDSL(DSL’s)と呼ばれる。深海音波散乱層は広く世界の海洋に分布し,かつ日周期移動を行うところから,1940年以降海洋学上興味ある主題とされた。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電話用の一般加入回線(銅線)を使って最大50メガビット/秒(Mbps)程度の高速通信を可能にする技術。デジタル加入者回線。モデム(MODEM)を介して音声通話で使わない高い周波数でデータをやりとりする。広く普及しているADSL(非対称デジタル加入者回線)は、ウェブ閲覧や動画のダウンロードなどで大量のデータを利用する下り(受信)を重視し、上り(送信)よりも高速化した方式。上り下りの通信速度が異なるため「非対称asymmetric」とよばれる。日本では2000年(平成12)からNTT東日本・西日本などがサービス提供を開始。2001年にソフトバンクがYahoo!BB(ヤフービービー)で参入し価格競争が激化、月2000円台で「世界でもっとも安い」といわれるブロードバンド・サービスが実現した。最大1400万回線の契約があったが、光回線(FTTH=fiber to the home)の普及によって2011年3月末時点で820万回線まで利用が減少している。なお、上下の通信速度が同じものは、SDSL(symmetric digital subscriber line、対称デジタル加入者回線)とよぶ。

[乾 達]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

医食同源

病気を治療するのも日常の食事をするのも、ともに生命を養い健康を保つために欠くことができないもので、源は同じだという考え。[補説]古くから中国にある、体によい食材を日常的に食べて健康を保てば、特に薬など...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android