電話用の一般加入回線(銅線)を使って最大50メガビット/秒(Mbps)程度の高速通信を可能にする技術。デジタル加入者回線。モデム(MODEM)を介して音声通話で使わない高い周波数でデータをやりとりする。広く普及しているADSL(非対称デジタル加入者回線)は、ウェブ閲覧や動画のダウンロードなどで大量のデータを利用する下り(受信)を重視し、上り(送信)よりも高速化した方式。上り下りの通信速度が異なるため「非対称asymmetric」とよばれる。日本では2000年(平成12)からNTT東日本・西日本などがサービス提供を開始。2001年にソフトバンクがYahoo!BB(ヤフービービー)で参入し価格競争が激化、月2000円台で「世界でもっとも安い」といわれるブロードバンド・サービスが実現した。最大1400万回線の契約があったが、光回線(FTTH=fiber to the home)の普及によって2011年3月末時点で820万回線まで利用が減少している。なお、上下の通信速度が同じものは、SDSL(symmetric digital subscriber line、対称デジタル加入者回線)とよぶ。
[乾 達]
deep scattering layer(s)の略で,深海散乱層あるいは深海音波散乱層と訳す。1930年代より音響測深器が使用され始めたが,音波が実際の海底より浅い数百m付近の層から反射して記録紙に記録されることがあり,偽海底,偽底像,幽霊海底などと呼ばれた。深海で音波を散乱するという意味で,この層はDSL(DSL's)と呼ばれる。深海音波散乱層は広く世界の海洋に分布し,かつ日周期移動を行うところから,1940年以降海洋学上興味ある主題とされた。深海音波散乱層は夜間は数層に分かれて海の表面まで上昇するが,昼間は200~500m層まで下降する。その像は大型魚体の像とは異なり,ぼやけた層状,塊状のものが多いところから,動物プランクトン,とくに行動力の大きいマイクロネクトン(小型遊泳動物)や大型動物プランクトンが反射体となると考えられている。中層性の魚類やクシクラゲ類の体内の浮袋が音波の有効な反射体であるところから,ハダカイワシなどの魚類やクシクラゲ類を音波散乱層の主構成者と考える学者もいる。また日周期鉛直移動の大きいオキアミ類,遊泳性のエビ類,大型橈脚(じようきやく)類が散乱層のおもな構成者であるとも考えられる。このような音波散乱層は,浅海においても海水の密度不連続面に生ずることがある。
執筆者:根本 敬久
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
「xDSL」のページをご覧ください。
出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新