一生のうち、寝たきりで介護が必要な状態になるなど、健康上の理由で日常生活が制限されることがない期間。3年ごとの国民生活基礎調査で「不健康」とした人の性別や年齢別の割合、人口や死亡数などから算出している。厚生労働省が2012年に10年時点の数字を公表し、健康増進施策を進める上での指標の一つとしている。
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人が心身ともに健康で自立して活動し生活できる期間。平均寿命が、この世に生を受けてからどれだけ生きられるかという個体の命の長さを表すのに対して、健康寿命は、クオリティ・オブ・ライフという考え方に根ざして、人がどれだけ健康で豊かに生きられるかを表す指標といえる。「健康で自立して活動し生活できる期間」とは、具体的には、自力で食事、排泄(はいせつ)、入浴、更衣、移動などの日常生活動作(ADL:activities of daily living)が可能で、かつ認知症などを伴わずに自分の意思によって生活できる期間と考えてよい。厚生労働省は2016年(平成28)の健康寿命を、男性72.14歳(平均寿命80.98歳)、女性74.79歳(同87.14歳)と試算している。
また世界保健機関(WHO)は、健康障害のために寝たきりとなった期間や、自立できず介護を受けた期間などを調整した障害調整平均余命(DALE:Disability-Adjusted Life Expectancy)を提示し、これを健康生活の新しい指標とするよう提案している。DALEは健康寿命のより広い概念といえ、健康余命と障害調整生存年数(障害調整生命年、DALY(s):Disability-Adjusted Life Years)をあわせて考える。健康余命とは、健康で自立した生活があとどれくらいの期間継続できるかを示し、DALY(s)とは、早死にすることで失われた損失生存年数(YLL:Years of Life Lost)に、障害などで失われた健康的な生活の年数(障害生存年数、YLD:Years Lost due to Disability)を加えた指標である。出生時における健康余命がすなわち健康寿命で、日本の健康寿命は調査対象とされている国のなかで最高位に位置している。この健康寿命を80歳までのばすことを目的に「日本健康促進医学会」が組織され、予防医学的見地に立って研究や実践方法の開発を行っている。
[編集部 2022年1月21日]
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