COVID19(読み)コビッドじゅうきゅう(その他表記)COVID-19

翻訳|COVID-19

共同通信ニュース用語解説 「COVID19」の解説

COVID19

新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19) 中国湖北省武漢市が2019年末、海鮮市場の関係者を中心に原因不明の肺炎患者が相次いでいると発表。その後、新型のコロナウイルスが原因と分かった。世界保健機関(WHO)によると、感染から発症するまでの潜伏期間は1~12・5日。発熱やせきなどの症状が出て肺炎を起こすことがある。致死率約2%。糖尿病などの持病がある人や高齢者は重症化しやすいとされる。WHOは緊急事態を宣言、病名をCOVID19とした。(共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「COVID19」の意味・わかりやすい解説

COVID-19
コビッドじゅうきゅう

新型コロナウイルスである「SARSコロナウイルス2」SARS-CoV-2; severe acute respiratory syndrome coronavirus 2が引き起こす感染症。発症初期には発熱と乾いた咳(→咳嗽)の症状が出て,その後,重症の場合は肺炎になり,呼吸困難に陥る。症状は重症急性呼吸器症候群 SARSに似ており,また SARS同様に感染率が高い。新型コロナウイルスのゲノムの 89%は,コウモリから採取された SARSコロナウイルスのゲノムと共通している。
2019年後半に中国の武漢市で初めて見つかり,2019年末までに中国国内で 40人以上の感染が確認された。2020年初め,武漢からタイのバンコクへ旅行していた女性が発症し,中国以外の初めての発症事例となった。2020年1月,感染は中国全土に広がり,感染地域からの旅行客によって運ばれることで,まもなく南極大陸を除くすべての大陸で感染が確認された。感染拡大をうけて 1月30日に世界保健機関 WHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言,3月中旬までに感染者は 100をこえる国で報告され,中国と大韓民国(韓国),イタリアイランでは大規模な流行アウトブレイク)が発生,世界中の 20万人以上が罹患し,そのうち数千人が死亡した。2020年3月11日,WHOは COVID-19が世界的に大流行しているとして,パンデミック状態にあるという見解を表明した。
日本国内では 2020年1月に初の感染者が確認され,2月,COVID-19は新型コロナウイルス感染症として,感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)における指定感染症に指定された。3月下旬から大都市を中心に感染者が急増し,4月7日,政府緊急事態宣言を発出した(→国家非常事態)。
新型コロナウイルスはその後,世界各地からさまざまな変異株の発生が報告されたが,2022年2月以降は,若者の重症化リスクが低く,感染しても多くが軽症ですむオミクロン株で占められるようになった。また,ワクチンの世界的な普及をうけて,各国では行動制限を撤廃し,社会経済活動との両立がはかられるようになった。2023年5月5日,WHOは緊急事態宣言の終了を発表,それまでに世界で約 7億6500万人の感染が確認され,約 692万人以上が死亡した。日本国内では 2023年初めまでの約 3年間で 8度の感染流行を経験したが,2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症は感染症法上の「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)」から 5類に移行した。同日までに 3382万7800人の感染が確認され,7万4690人が死亡した。

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知恵蔵mini 「COVID19」の解説

COVID-19

2019年末に発生した新型コロナウイルス感染による症状の名称。コロナウイルス(Coronavirus)と病気(Disease)の短縮形に、感染が報告され始めた2019年を組み合わせ、20年2月11日に世界保健機関(WHO)が命名した。中国の湖北省武漢市で発生が確認されたあと日本を含めた各国に広がり、20年2月11日段階で感染者は4万3000人超、死者は1000人を上回る。厚生労働省は20年2月7日、COVID-19に関する情報提供を行う公式LINEアカウント「新型コロナウイルス感染症情報 厚生労働省」を開設。発生状況や予防法などについて24時間問い合わせを受け付ける。同月10日には、感染の疑いのある人がLINE上ですぐに医師に無料で相談できるサービスの提供を開始した。COVID-19は発生初期、インターネット上や一部メディアで発生地の地名をとって「武漢ウイルス」などとも呼ばれたが、WHOは感染症に命名する際、風評被害を避けるために特定の地域や個人、グループなどを含めない指針を15年に定めている。

(2020-2-13)

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