DSL(読み)でぃーえすえる(英語表記)digital subscriber line

日本大百科全書(ニッポニカ) 「DSL」の意味・わかりやすい解説

DSL
でぃーえすえる
digital subscriber line

電話用の一般加入回線(銅線)を使って最大50メガビット/秒(Mbps)程度の高速通信を可能にする技術。デジタル加入者回線。モデムMODEM)を介して音声通話で使わない高い周波数でデータをやりとりする。広く普及しているADSL(非対称デジタル加入者回線)は、ウェブ閲覧や動画のダウンロードなどで大量のデータを利用する下り(受信)を重視し、上り(送信)よりも高速化した方式。上り下りの通信速度が異なるため「非対称asymmetric」とよばれる。日本では2000年(平成12)からNTT東日本・西日本などがサービス提供を開始。2001年にソフトバンクがYahoo!BB(ヤフービービー)で参入し価格競争が激化、月2000円台で「世界でもっとも安い」といわれるブロードバンド・サービスが実現した。最大1400万回線の契約があったが、光回線(FTTH=fiber to the home)の普及によって2011年3月末時点で820万回線まで利用が減少している。なお、上下の通信速度が同じものは、SDSL(symmetric digital subscriber line、対称デジタル加入者回線)とよぶ。

[乾 達]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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