集積回路(IC)チップが埋め込まれたカード。従来の磁気カードに比べ、より多くの、さまざまな情報を記録することができる。記録されている情報の保護に優れ、データの暗号化によりカードが偽造されにくく、安全性が高い。専用のICカードリーダーを使用して記録されている情報を読み出すことができ、利用者を認証したり、利用履歴や電子マネーの残高などを管理したりできる。カード表面の接点(端子)を読み取り装置に接触させる接触型ICカードと、電磁誘導による無線通信によって、読み取り装置に近づけるだけで情報交換できる非接触型ICカードがあり、利便性の高い非接触型ICカードが普及している。携帯電話やスマートフォンにICチップを組み込み、非接触型ICカードと同等の機能をもたせたサービスも行われている。
日本では2000年代以降、銀行のキャッシュカードで磁気カードからの切り替えが始まり、続いてクレジットカードやプリペイドカードなどにも導入された。その後、ICカード型電子マネー、ICカード乗車券、ICカード型運転免許証などが普及し、会員証や学生証、自動販売機でたばこを買う際に使用する成人識別ICカード「taspo(タスポ)」、デジタル放送の視聴を制御する「B-CAS(ビーキャス)カード」、有料道路の通行料金自動支払いシステムの「ETCカード」などさまざまな用途で使用されている。
[編集部]
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