出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
集団で行う体操や演技。体操そのものよりも集団であることに価値がおかれる。連帯感あるいは集団のもつ表現力を目的とし,全体が一体となったりグループに分かれながら軽やかな動きを見せるもので,英語mass calisthenics,あるいはドイツ語Massenübungenに相当する。19世紀のドイツで始まったトゥルネン(ドイツ体操)の大会での集団体操は愛国意識と結びつき,身体と集団のもつ力を凝縮して表現するものとして推進された。この思想を受けて,1862年にはチェコスロバキアでソコールが組織され,大規模な集団体操で知られるようになった。現在ではオリンピックなどの大きなスポーツの祭典ではマスゲームは欠かせないものになっており,ことに旧ソ連,旧東ドイツなどで行われていたスパルタキアードでの演技は有名である。日本においても国民体育大会の式典の一部として欠かせない催しとなっている。
執筆者:青山 敏彦
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