TBTO(読み)ティービーティーオー(その他表記)TBTO

デジタル大辞泉 「TBTO」の意味・読み・例文・類語

ティー‐ビー‐ティー‐オー【TBTO】[tributyl tin oxide]

tributyl tin oxide》有機すず化合物の一。毒性が強く、ハマチ・タイ養殖の魚網防汚剤などに使われ、海藻や貝の付着防止に効力を発揮するが、魚介類汚染問題になり、1987年、全面使用禁止となった。トリブチルチンオキサイド。酸化トリブチル。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「TBTO」の意味・わかりやすい解説

TBTO
ティービーティーオー

有機スズ化合物一種。トリブチルスズオキサイド tributyltin oxideの略称船舶船底塗料漁網の防生物付着剤として添加されていた。船が湾内に停泊している間などに,船底フジツボなどの生物が付着すると,船の走行時に水に対する抵抗が増し,燃料効率が下がる。それを防止する目的で添加された。しかし動物神経中枢などを侵すことが報告され,さらに水環境での生物濃縮による魚介類の汚染が世界各地で報告されたため,船底への使用は禁止された。(→TBTO化合物汚染

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農林水産関係用語集 「TBTO」の解説

TBTO

ビス(トリブチルスズ)=オキシドの略称。各種の水生生物の付着を効果的に防止するために船底塗料や漁網防汚剤として使用されていた有機スズ化合物の一種。化審法に基づき、平成元年に第一種特定化学物質に指定された。第一種特定化学物質とは、難分解性(自然的作用による化学変化を生じにくい)、高蓄積性(生物の体内に蓄積されやすい)で長期毒性(継続的に摂取される場合には、ヒトの健康を損なうおそれがある)を有する化学物質として指定されたもので、製造・輸入の許可制(原則禁止)、使用制限及び届出制(原則禁止)の対象。

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