ビジョン(読み)びじょん(その他表記)A Vision

デジタル大辞泉 「ビジョン」の意味・読み・例文・類語

ビジョン(vision)

将来構想展望。また、将来を見通す力。洞察力。「リーダービジョンがない」「ビジョンを掲げる」
視覚視力。また、視覚による映像

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精選版 日本国語大辞典 「ビジョン」の意味・読み・例文・類語

ビジョン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] vision )
  2. 視覚。視力。また、実際に目にうつった映像。視界
    1. [初出の実例]「私はダンテの優れた感覚を論じて、これを実際に見たヰジョンとして取り扱ったのです」(出典:第一の世界(1921)〈小山内薫〉)
  3. 幻影。まぼろし。また、想像して心の中に描いた情景
    1. [初出の実例]「自然」(出典:<出典>)
  4. 将来に対する見通し。未来像理想像。展望。構想。
    1. [初出の実例]「孤立した知識や技能の専門化は、〈略〉そこにはヴィジョンも消えはてた乾燥涸渇状態が残る」(出典:学生と教養(1936)〈鈴木利貞編〉学生時代の回顧〈河合栄治郎〉四)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビジョン」の意味・わかりやすい解説

ビジョン
びじょん
A Vision

アイルランド詩人・劇作家イェーツの魔術的な思想体系の書(限定版1925、改訂増補版1937)。妻が霊の指示によって書いた草稿をもとに、ネオプラトニズムオカルティズム、心霊学、占星術輪廻(りんね)思想からも多くを取り入れ、独自の統合を試みた。万物は対立相克を永遠に反復しつつ変転するという、ヘラクレイトス以来の異教的な主張がその根底にある。体系の内容は複雑で難解だが、大別すれば、人間の性格判断と分類、ビコらの循環歴史哲学を援用した終末的文明論、魂の転生過程の考察などに分かれる。本書はイェーツの詩的想像力に神話的な骨格を与えた。また、人間の性格と文明の周期を説明する月齢28相大車輪図や、2個の螺旋(らせん)体渦巻運動の組合せは、後期の詩に重要なイメージとモチーフを提供した。

[高松雄一]

『島津彬郎訳『幻想録』(1978・パシフィカ)』『鈴木弘訳『ヴィジョン』(1978・北星堂書店)』

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デジタル大辞泉プラス 「ビジョン」の解説

ビジョン〔自動車〕

アメリカのクライスラーがイーグルのブランドで1993年から1997年まで製造、販売していた乗用車。4ドアセダン。後継車としてクライスラー300Mが開発された。

ビジョン〔小説〕

森村誠一の長編推理小説。2005年刊行。後に『ビジョンの条件』に改題。

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世界大百科事典(旧版)内のビジョンの言及

【幻視】より

…そのほか視神経から脳の視覚中枢にいたる系路が侵されても幻視がおきるが,その内容は多くは要素的(閃光,単純な図形)なものである。幻覚【保崎 秀夫】
[宗教・芸術における幻視]
 英語,フランス語のビジョンvisionの訳語として〈幻視〉があてられることがある。宗教や芸術の分野において幻視は,啓示や霊感を得るための重要な体験とされた。…

※「ビジョン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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