函南(読み)かんなみ

改訂新版 世界大百科事典 「函南」の意味・わかりやすい解説

函南[町] (かんなみ)

静岡県東部,田方郡の町。人口3万8571(2010)。伊豆半島の北部に位置し,北端箱根峠となり,南西部には狩野川が流れる。町名箱根函嶺)の南にあることに由来する。町の中央部をJR東海道本線・新幹線が横断し,丹那盆地の下を丹那トンネル,新丹那トンネルが通り,西の出口に函南駅がある。また南西部を伊豆箱根鉄道,国道136号線が通じるなど交通の便がよく,近隣の三島市,沼津市,熱海市に通勤・通学する者が多い。近年人口が急増し,ベッドタウン化が進み,また別荘地やゴルフ場など観光開発が進展している。丹那地区を中心に山間地では明治以来の伝統をもつ酪農をはじめ,養豚,養鶏が盛んで,狩野川の沖積低地ではイチゴ,トマトなどの施設園芸が行われる。古くからの湯治場で,国民保養温泉指定の畑毛温泉や天然記念物の丹那断層,国の史跡に指定されている柏谷横穴群などがある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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