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静岡県熱海市と田方郡函南(かんなみ)町の間,箱根火山の南斜面。標高774m。十州峠ともいい,眺望が相模,武蔵,下総,上総,安房,駿河,遠江,信濃(常陸とする場合もある),甲斐,伊豆の10ヵ国に及ぶとされ,眼前にせまる富士が美しい。古くは日金(ひがね)山といったが,これは火ヶ峰の転訛した名で,地形も峠と呼ばれるものの鞍部(あんぶ)ではない。かつて,火牟須比命(ほむすびのみこと)をまつる伊豆山神社の旧祀とみられる東光寺(日金地蔵堂)があった。峠の南方の熱海峠から南へ伊豆スカイラインが,また北方の箱根峠へは主要地方道熱海・箱根峠線が通じ,登り口から山頂の展望台までケーブルカーが通じる。
執筆者:北川 光雄
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静岡県熱海市(あたみし)と田方(たがた)郡函南町(かんなみちょう)との境にある峠。十州峠、日金山(ひがねさん)ともいい、標高774メートル。熱海峠と箱根峠とを結ぶ主要地方道熱海・箱根峠線が十国峠(日金山)西斜面を南北に走り、ケーブルカーが山頂に達するので、観光客も多い。なだらかな草原状の山頂一帯は湯ヶ原火山の安山岩質溶岩からなる山体で、その眺望は10国5島に及ぶのが地名の由来である。相模(さがみ)、武蔵(むさし)、上総(かずさ)、下総(しもうさ)、安房(あわ)、駿河(するが)、遠江(とおとうみ)、信濃(しなの)、甲斐(かい)、伊豆(いず)の10国、大島、新島(にいじま)、神津(こうづ)島、三宅(みやけ)島、式根島の5島がそれにあたる。源実朝(さねとも)が箱根権現(ごんげん)と伊豆山権現の二所参りの途中に詠んだ「箱根路をわが越えくれば伊豆の海や沖の小島に波のよるみゆ」の歌碑のほか、東方には日金山東光寺がある。熱海駅から十国峠登り口駅までバス約35分、頂上までケーブルカーが通じる。また、山頂へのハイキングコースもある。
[北川光雄]
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