地震の振動が低い音として聞こえる現象。身体に感じないほど小さい地震でも、音だけが聞こえることがある。これは、地震の震源で発生した振動のうち、数十ヘルツ以上という周波数のものが地表に達して、空気中を伝わってくるものである。この帯域の周波数の振動は地下での減衰が大きいため、震源の浅い地震しか地鳴りを伴わない。また、地下構造や地形によって、地鳴りの聞こえやすい所と、まったく聞こえない所とがある。筑波山(つくばさん)(茨城県)付近は、普通は地下に隠れている基盤岩が地上に顔を出しているために、よく地鳴りが聞こえることで有名である。なお、大地震のときには各地で地鳴りを感じたという報告が多いが、これは建物や構造物がきしんだり、瓦(かわら)や家具が揺れたりする音であることが多い。
[島村英紀]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
subterranean rumbling
かたい岩盤からなる地区では,近距離で起こった地震動が岩盤を共振させ,その振動数が20Hz以上になると,地震動を体感でなく音響として知覚することになる。この現象が地鳴りである。
執筆者:三東 哲夫
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