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洋画家。美術家。名古屋に生まれ、武蔵野(むさしの)美術大学を中退。読売アンデパンダン展を舞台として進出した第二次世界大戦後の前衛美術の旗手の一人で、「ネオ・ダダ・オルガナイザー」を結成して反芸術運動を展開した。1961年(昭和36)渡米してまもなくニューヨークで制作活動を始め、製図のような平面図形による様式を確立し、アメリカの美術状況とは異なる繊細で非情な詩学を提示した。ウィットゲンシュタインの哲学を現代絵画に詠み込むという特異な方法論をとっている。1977年には欧米各地で、1979年には東京、大阪などで大規模な個展を開催した。後年は、平面作品による表現から建築などの空間作品へと移行。詩人のマドリン・ギンズ夫人とともに、1995年(平成7)岐阜県養老町に設計された「天命反転地」は各方面で話題を呼んだ。
[桑原住雄]
『荒川修作・M・ギンズ著、市川浩訳『意味のメカニズム』(1988・リブロポート)』▽『荒川修作・M・ギンズ著、工藤順一・塚本明子訳『建築‐宿命反転の場―アウシュヴィッツ‐広島以降の建築的実験』(1995・水声社)』
…一部のヨーロッパ系美術の影響を除けば,日本の戦後美術はアメリカの同時代美術の文脈をたどって形成されたもので,その傾向は今も続いている。戦後アメリカで活動した画家には岡田謙三(1902‐82),猪熊弦一郎(1902‐93),川端実(1911‐ ),新妻実(1930‐ ),篠原有司男(うしお)(1932‐ ),河原温(かわらおん)(1933‐ ),荒川修作(1936‐ )らがいる。【桑原 住雄】。…
※「荒川修作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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