医薬品医療機器等法に基づく分類で第2条第2項に規定されている、医療用医薬品や一般用医薬品などの医薬品に属さず、機械器具等でないもの。医薬品ではないが、薬効が認められる成分は含んでおり、その作用は医薬品に比べて緩和である。医薬品のうち医療用医薬品はその使用にあたって医師の処方箋(せん)を必要とする作用の強いもので、また一般用医薬品はそれより作用の弱い大衆薬であり、処方箋なしに薬局などで購入・使用できる。これらの医薬品よりさらに作用の穏やかなものが医薬部外品で、効能・効果を示す成分を含むと法で認められているが、疾病などに対する治療効果を発揮するものではない。なお、しばしば「薬用」と表記されている製品があるが、これらも医薬部外品に該当する。
法の定義によれば、吐き気や口臭・体臭などの防止、あせもやただれなどの防止、脱毛の防止、育毛や除毛、ネズミやハエ、カ、ノミなどの防除などを目的に使用されるものをさす。具体的には、口中清涼剤、薬用歯みがき剤、薬用せっけん、薬用化粧品、制汗スプレー、腋窩(えきか)臭防止剤、生理用ナプキン、入浴剤、薬用クリーム、ベビーパウダー、育毛・養毛剤、染毛剤、殺鼠(さっそ)剤、殺虫剤、除虫剤などが含まれる。
医薬部外品も医薬品と同様に法の規制を受ける。また医薬部外品には、アレルギーなどを起こす可能性のある成分について表示(表示指定成分)することが義務づけられている。
[編集部 2022年8月18日]
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(三浦志郎 資生堂ビューティーソリューション開発センター所長 / 2007年)
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