デジタル大辞泉
「風塵」の意味・読み・例文・類語
ふう‐じん〔‐ヂン〕【風×塵】
1 風で舞い立つちり。きわめて軽いもののたとえにもいう。「風塵を避ける」
「命を―よりも軽くして」〈太平記・一七〉
2 わずらわしい俗世間。また、こまごました雑事。「風塵の外に暮らす」
3 戦乱。
「―遠し三尺の剣は光曇らねど」〈晩翠・星落秋風五丈原〉
[類語]俗世間・世俗・俗界・塵界・濁世
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ふう‐じん ‥ヂン【風塵】
〘名〙
① 風や塵。また、風に吹かれて舞い立つ塵。ごく軽少なもののたとえにもいう。
② わずらわしくきたないこと。また、そのようなもの。特に、わずらわしい世の中。汚れたうき世。俗
世間。また、世上の雑事。
俗事。
※性霊集‐一(835頃)贈野陸州歌「莫愁、久住風塵裏」 〔
任昉‐王文憲集序〕
③ 世の騒ぎ。乱れた世。いくさ。兵乱。
※雲壑猿吟(1429頃)寄関西故人「西海官軍戦未レ休、風塵何処得二閑遊一」 〔漢書‐終軍伝〕
※本朝文粋(1060頃)六・申弁官并左右衛門権佐状〈
大江以言〉「王公卿相。言
レ詩之座。必列
二其風塵
一」 〔
晉書‐虞喜伝〕
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普及版 字通
「風塵」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
風塵
ふうじん
強風のために、地表の細かな砂粒などが舞い上げられる現象。立っている人が見通しを妨げられるのを高い風塵、見通しに悪影響がないのを低い風塵という。風塵の程度は、風速だけでは決まらず、土質の乾燥の度合いにも支配される。よく肥えた畑の土が風塵となって他の場所に移動させられ、結果として畑の肥沃(ひよく)度が低下することがある。
[平塚和夫]
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世界大百科事典(旧版)内の風塵の言及
【砂丘】より
…礫や粗い砂はよほどの強風でないと動かない。シルトは粒子間の凝集力などのために動きにくいが,いったん動くと上空に舞い上がり,ダスト(風塵)として遠方へ運ばれる。したがって,4~5m/sをこえる風が吹き続けると,砂は表面に沿って動き始め(表面匍行surface creep),やがて,跳ね飛んで移動(跳躍saltation)するようになる。…
※「風塵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」