アウト(読み)あうと(英語表記)Jacobus Johannes Pieter Oud

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アウト」の意味・わかりやすい解説

アウト
Oud, Jacobus Johannes Pieter

[生]1890.2.9. アムステルダム近郊
[没]1963.4.5. ハーグ近郊
オランダの近代建築家。 1916年 T.ドースブルフに会い,デ・ステイルの運動に参加,シュベーニンゲンの集合住宅 (1917) で名を現し,18年,ロッテルダム市の住宅担当技師となり,同市および他のオランダ諸都市で多くの集合住宅を手がけた。 27年にドイツのバイセンホーフに完成した「労働者のための集合住宅」は特に有名である。またアムステルダムのカフェ・デ・ユニファサード (24~27完成,40破壊) を設計して,国際的名声を得た。長い間病床についたが,1930年代末に健康を取戻し,ハーグのシェル・ビル (38~42) と議事堂 (68) ,アルンヘムの身体障害児施設 (60) を建てた。

アウト[ゴルフ]
out

18ホールのうち前半の9ホールのこと。後半の9ホールをイン inという。 18ホールになったのは,1764年にイギリスセントアンドルーズのオールドコースが,11ホールを9ホールに改造され,一つのパッティング・グリーンに二つのカップを設けられて,往路 going-outと帰路 coming-inの折り返し方式でプレーするようになったことに始まる。クラブハウスから出ていく往路コースをアウト,帰路コースをインというようになった。アメリカではアウトをフロントナイン,インをバックナイン,あるいはホームナインという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アウト」の意味・わかりやすい解説

アウト
あうと
Jacobus Johannes Pieter Oud
(1890―1963)

オランダの建築家。プルメレントに生まれ、デルフトとアムステルダムで修業。1918~1933年ロッテルダム市の建築家として多くの住宅設計に従事する。ル・コルビュジエと並んで機能主義の立場にたつ様式の代表者で、現代建築に及ぼした影響は大きい。いっさいのオーナメントを拒否する彼の建築では、色彩が唯一の装飾要素をなしている。機能性と居住性を追求する彼のプランは、1927年シュトゥットガルトのバイセンホフで開かれた国際住宅展で脚光を浴びた。

[野村太郎]

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