翻訳|Acapulco
メキシコ市から南へ高速道路で401km,太平洋岸のアカプルコ湾に面する港湾都市。正称はアカプルコ・デ・フアレス。大都市域人口81万9517(2003)。メキシコ南部の中心都市であるが,何よりも国際的保養地として有名。紺碧の海,カレータやオルノスに代表される美しい海水浴場,景勝地ロケタ島などの観光資源に恵まれ,聖週間には,首都から3分ごとに飛行機便がある。1960年代以降の観光開発はとくに顕著で,関連産業の成長を促し,同市の人口増加率は大都市周辺地域に次いで高い。海浜に林立する近代的高層ホテル群と植民地時代の面影をとどめる山麓の旧市街との景観は対照的。港の建設は北アメリカの太平洋岸で最も古いものの一つで,16世紀半ば,マニラとのガレオン船貿易の基地となり,アジアとの交易港として歴史的役割を果たしてきた。現在でも太平洋航路の中継港として各国船が出入りしている。支倉(はせくら)常長のローマ遣欧使節団(1613-20)の上陸記念碑がある。
執筆者:栗原 尚子
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メキシコの太平洋岸、ゲレロ州にある保養都市。人口62万0656(2000)。年平均気温27℃、一年中陽光にあふれた常夏(とこなつ)の地で、風光の美しさに加え、あらゆるレジャー施設が完備しており、「太平洋のリビエラ」といわれる。海水浴場がアカプルコ湾内のほか、外洋や沖合いのロケタ島にも多く、釣りや水上スキー、ゴルフ、テニスなども楽しめる。近代的なホテルが林立し、55メートルの断崖(だんがい)からのダイビングで知られるラ・ケブラダ、アカプルコ湾を展望するラス・ブリサス、国際会議センターであるセントロ・アカプルコなどがある。東洋貿易の港町として発達し、また、1614年1月支倉常長(はせくらつねなが)の一行がこの町へ上陸したことでも知られ、オルノス・ビーチにその記念碑がある。北方のシワタネホやプエルト・バジャルタも保養地として有名である。
[高木秀樹]
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