アカプルコ(読み)あかぷるこ(英語表記)Acapulco

翻訳|Acapulco

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アカプルコ」の意味・わかりやすい解説

アカプルコ
Acapulco

正式名称はアカプルコデフアレス Acapulco de Juárez。メキシコ南部,ゲレロ州南部の都市。メキシコ市の南南西約 300km,同国の太平洋側最大の港湾都市で,周囲を丘で囲まれた深い半円形の湾にのぞむ。スペイン植民地時代にはメキシコとフィリピン,中国などを結ぶ貿易港として繁栄。現在もパナマサンフランシスコの間に就航する大型外洋船の寄港地としてにぎわう。また周辺の農業地帯の商業中心地で,綿花,タバコ,カカオ,サトウキビトウモロコシ,コーヒー,皮革木材,果実などを積出す。5~11月は高温多雨であるが,12月~4月は温和で快適な気候に恵まれるため,近年海浜保養地としても発展。現在豪華なホテルや別荘海水浴場,娯楽施設などが完備し,沿岸ではトローリングなども楽しめるため,メキシコ第1の観光・保養地となっており,「メキシコのリビエラ」とも呼ばれて,アメリカ合衆国やヨーロッパからの観光客も多い。メキシコ市と高速自動車道路で結ばれ,近くに国際空港がある。人口 59万 2187 (1990推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アカプルコ」の意味・わかりやすい解説

アカプルコ
あかぷるこ
Acapulco

メキシコの太平洋岸、ゲレロ州にある保養都市。人口62万0656(2000)。年平均気温27℃、一年中陽光にあふれた常夏(とこなつ)の地で、風光の美しさに加え、あらゆるレジャー施設が完備しており、「太平洋のリビエラ」といわれる。海水浴場がアカプルコ湾内のほか、外洋や沖合いのロケタ島にも多く、釣りや水上スキー、ゴルフ、テニスなども楽しめる。近代的なホテルが林立し、55メートルの断崖(だんがい)からのダイビングで知られるラ・ケブラダ、アカプルコ湾を展望するラス・ブリサス、国際会議センターであるセントロ・アカプルコなどがある。東洋貿易の港町として発達し、また、1614年1月支倉常長(はせくらつねなが)の一行がこの町へ上陸したことでも知られ、オルノス・ビーチにその記念碑がある。北方のシワタネホやプエルト・バジャルタも保養地として有名である。

[高木秀樹]


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