アフェランドラ(その他表記)Aphelandra

デジタル大辞泉 「アフェランドラ」の意味・読み・例文・類語

アフェランドラ(〈ラテン〉Aphelandra)

キツネノマゴ科アフェランドラ属の植物総称南アメリカに約60種が分布。葉は幅広く、脈状に黄色い斑が入り、茎の頂の苞葉ほうよう黄金色観葉植物とする。

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改訂新版 世界大百科事典 「アフェランドラ」の意味・わかりやすい解説

アフェランドラ
Aphelandra

熱帯アメリカに200種が分布するキツネノマゴ科の常緑草本性低木で,観賞価値の高い種類が多い。キンヨウボクA.squarrosa Neesはブラジル原産で,花序の苞も花も鮮黄色の種である。その園芸品種ルイセーcv.Louisaeは先のとがった長卵形葉を対生し,濃緑色の葉の表は葉脈が黄白色で観賞価値が高い。茎頂に長さ10cm以上の四稜形の花穂を直立する。苞は大きく宿存して長期間美しい。花は筒状で,先端は2唇状になり,花穂の下方から咲いてゆく。種内交雑と選抜から育成されたダニアcv.Daniaは,茎が太く葉も幅広く,節間がつまり草姿がよいので,栽培されることが多い。アフェランドラ・アウランティアカA.aurantiaca Lindl.は小型種で,橙赤色花が次々と咲き続け,花穂は長さ15cm以上になる。葉が少なく,やや育てにくい。鮮黄色花のアフェランドラ・カミッソニアーナA.chamissoniana Neesや,橙黄色の苞にピンクの花をつけるアフェランドラ・シンクライリアーナA.cinclairiana Neesもまれに栽培される。挿木でふやし,冬は12℃以上に保つ。20℃以上に保温すれば,品種によっては冬もよく開花する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフェランドラ」の意味・わかりやすい解説

アフェランドラ
Aphelandra; aphelandra

キツネノマゴ科アフェランドラ属の総称。常緑低木または低木状の草本。熱帯から亜熱帯アメリカに約 200種が分布する。葉は有柄の単葉で対生し,茎頂に4稜の穂状花序を形成。包が着色して美しいもの,葉色の観賞価値が高いものなどがよく栽培される。園芸的に主要な種は,深緑色に白い葉脈が浮き出た葉と鮮黄色の包をもつアフェランドラ・スクアロサ A.squarrosaや,橙黄色の花の観賞価値が高いアフェランドラ・アウランティアカ A.aurantiacaなど。スクアロサには`ダニア'や`シルバークラウド'などの品種がある。高温多湿を好み,一般には鉢植えで栽培する。原産地では湿気の多い樹林下に生育し,夏の直射は葉焼けの原因になるので注意。冬は乾燥ぎみに管理すれば 10℃前後で越冬する。 20℃以上あれば挿木でふやすことができる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アフェランドラ」の意味・わかりやすい解説

アフェランドラ
あふぇらんどら
[学] Aphelandra

キツネノマゴ科(APG分類:キツネノマゴ科)の常緑草本。熱帯および亜熱帯アメリカ原産。茎は直立しあまり分枝せず、葉は対生。花(穂状花序)の美しい種類、葉の色と模様の美しい種類が2、3種栽培される。代表的なものには花が緋(ひ)赤色で葉が灰緑色のオウランティアカ、穂状花が黄色く葉は濃緑色で葉脈が銀白色のスクアルローザがあり、この園芸品種のルーイセー、ダニアがよく普及している。キンヨウボク(錦葉木)は卵状楕円(だえん)形の緑色の葉に黄白色の模様が入り、明治中期からよく栽培されている。性質は弱く、夏は日陰、冬は日の当たる場所に置き、15~20℃に保つ。繁殖は挿木により、葉を3枚以上つけ6月に挿す。軽い土を好む。

[坂梨一郎 2021年10月20日]

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百科事典マイペディア 「アフェランドラ」の意味・わかりやすい解説

アフェランドラ

温帯から熱帯アメリカに原産する,キツネノマゴ科の常緑小低木で,約200種ある。観葉植物として鉢植,温室で栽培される。よく栽培されるアフェランドラ・スクアロサには,葉の主脈と支脈に沿った斑紋が白色のものと,斑紋の幅が広がって葉面がほぼ乳白色になるものがある。茎頂につく穂状花序は4列に並んだ黄色の包葉が目だつ。さし木でふやす。

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