アルメニア美術(読み)アルメニアびじゅつ(英語表記)Armenian art

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルメニア美術」の意味・わかりやすい解説

アルメニア美術
アルメニアびじゅつ
Armenian art

アルメニア地方に開花した美術。ことに東方的色彩の強いキリスト教美術を特徴とする。建築,絵画彫刻などに幾多の著名な作品が残されている。5世紀から7世紀がその最も発展した時代で,第2期は9世紀後期から 11世紀,第3期は 12世紀から 14世紀,以後はイスラム支配のもとに衰退した。その美術は一方ビザンチンシリアパレスチナの影響を受け,他方にササン朝ペルシアの文化を受継ぐ (→ササン朝美術 ) 。したがって絵画や彫刻にはしばしば両者モチーフが混合され,特殊な様式を生んだ。また9世紀から 14世紀の写本挿絵は両者の影響のほか,さらにイスラム美術のモチーフが加えられている。特に 13世紀の写本は高度の美術的特質をもっている。

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