イポー(読み)いぽー(英語表記)Ipoh

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イポー」の意味・わかりやすい解説

イポー
いぽー
Ipoh

マレーシア本土、マレー半島西岸のペラク州の州都人口56万6211(2000)。半島脊梁(せきりょう)山脈の西麓(せいろく)、キンタ川河谷上流に位置する。キンタ河谷はマレーシア有数の錫(すず)の生産地で、イポーはその中心として発達した。市の周辺には錫の採掘跡である多数の池沼が散らばる。錫取引の中心で商況活発であり、華僑(かきょう)の富商の居住も多い。半島縦貫鉄道の通過地で、東方には休養地として有名なカメロン高原が展開する。

[別技篤彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イポー」の意味・わかりやすい解説

イポー
Ipoh

マレーシア,マレー半島西部,ペラ州の州都。マレーシア第2の大都市。キンタ峡谷に広がるスズ鉱床地帯の中心に位置し,クアラルンプールとともに最大のスズ精鉱の集散地である。ゴムの集散地としても重要。国内ではザボン,ナンキンマメの特産地として知られる。郊外にタセク,ジュラパン両工業団地が開発され,セメント軽工業が盛んである。郊外にサンパオトン (三宝洞) と呼ばれる鍾乳洞があり,中に仏教寺院が造営されている。人口 29万 3849 (1980) 。

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