エメン(読み)えめん(英語表記)Emmen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エメン」の意味・わかりやすい解説

エメン
Emmen

オランダ北東部,ドレンテ州の都市。氷堆石の丘陵上に位置し,19世紀に行われた周辺部の泥炭地開拓の拠点。 1920年以降,泥炭採掘業が衰えると失業者が増大したが,第2次世界大戦後は各種合成繊維金属加工化学製材などの工業が立地し,急速に発展,ドレンテ州第1の都市になった。動物園,博物館のほか,付近には氷河が運んできた円礫でつくられた先史時代の遺跡があり,南方ドイツとの国境付近には油田,天然ガス田がある。人口9万 3107 (1992推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エメン」の意味・わかりやすい解説

エメン
えめん
Emmen

オランダ北東部、ドレンテ州南東部にある都市。人口10万7422(2001)。ドイツ国境に近く、町の周囲には低湿な泥炭地が残存するが、繊維をはじめ、金属、電子などの近代工業が発達する。中世以来の泥炭地開拓に伴って形成された湿地集落の中心地であったが、泥炭地の減少により、第二次世界大戦後、計画的に工業化が推進された。郊外にはヒュネベットhunebedとよばれるドルメン(卓石)状の巨石墳墓が散在する。

[長谷川孝治]

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