カメハメハ1世(読み)カメハメハいっせい(英語表記)Kamehameha I

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カメハメハ1世」の意味・わかりやすい解説

カメハメハ1世
カメハメハいっせい
Kamehameha I

[生]1758.11?. ハワイ島コハラ
[没]1819.5.8. ハワイ島,カイルア
ハワイ諸島を統一したカメハメハ王朝の創始者(在位 1795~1819)。カメハメハ大王としても知られる。1779年若い一族長として,叔父のカラニオプー王とイギリスの冒険家ジェームズクック船長との交渉をとりもった。1782年カラニオプー王の死亡に伴い,王子キワラオとハワイ島を二分して継ぎ,両者の勢力争いが始まるが,1792年にハワイ島を,1795年までにマウイ島ラナイ島モロカイ島オアフ島をも支配下に収め,1810年には平和的交渉によりニイハウ島カウアイ島も獲得した。政府による白檀(→ビャクダン貿易独占関税によって巨富を築き,当時のヨーロッパ人の太平洋地域への進出に対しハワイ王国独立を維持し,カメハメハ王朝の基礎を固めた。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「カメハメハ1世」の解説

カメハメハ1世(大王)(カメハメハいっせい(だいおう))
Kamehameha Ⅰ

1758?~1819(在位1795~1819)

ハワイ諸島の王国であったカメハメハ王朝の創始者。ハワイ島のコハラで首長家系に生まれ,1795年にハワイ諸島のほとんどを支配し,1810年にはハワイ諸島を完全に支配した。1778年にはハワイを訪れたクック(ジェームズ)と面会している。当時ハワイの重要産物であった白檀(びゃくだん)の貿易により王国の財源を確立した。カメハメハ朝は,欧米の文化を積極的に取り入れる一方で,ハワイの伝統的な習慣や宗教を守り,1893年まで独立を維持した。

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