カラブリア(読み)からぶりあ(英語表記)Calabria

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラブリア」の意味・わかりやすい解説

カラブリア
からぶりあ
Calabria

イタリア南部の州。面積1万5080平方キロメートル、人口199万3274(2001国勢調査速報値)。カタンザーロ、コゼンツァ、レッジョ・ディ・カラブリアクロトーネ、ビボ・バレンティアの5県からなり、州都はカタンザーロ。イタリア半島南端に位置し、ティレニア海イオニア海に挟まれた山岳地方で、海岸沿いにある平野はいずれも狭く、合計しても全面積の約9%にすぎないが、第二次世界大戦後、灌漑(かんがい)が進み、集約的農業地帯としていっそうの発展が期待されている。主産業は農業で、とりわけ柑橘(かんきつ)類とオリーブの生産が注目される。工業に関してはみるべきものがなかったが、いくつかの新興工業地区が発展しつつある。また美しい山や海岸が多く、これらが観光資源として重要視されている。以上のように、多くの産業分野でカラブリアの将来進むべき方向が示されてはいるが、産業の停滞は根強く、克服すべき課題は多い。

[堺 憲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラブリア」の意味・わかりやすい解説

カラブリア[古代]
カラブリア[こだい]
Calabria

イタリア半島南東端,半島の形を長靴に見立てた際の「かかと」の部分にあたる地域。古くはメッサピイ人居住。次いでギリシア人が植民してタラス,クロトン,シバリスなどの都市を建設した。のちローマ領となるが,7世紀にロンバルディア人侵入。その結果ビザンチン側は,半島南西部の「つま先」をカラブリアと呼ぶにいたった。

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