ポーランド中西部,同名県の県都。人口10万8666(2004)。ポズナンの南東100kmにあり,2世紀のプトレマイオスの地理書にも登場する歴史的都市である。ポーランド王国発祥の基盤となったビエルコポルスカ平野の一角を占め,バルタ川の左岸支流のプロスナ川に臨む。カリシュの北は氷河性の平野と低地,南はモラビアから南ヨーロッパに通ずる南北交通と遠隔地貿易の要衝にあり,コハク貿易の中継地として栄えた。早くからレース,ビロード,絹織物など手工業が発達した。現在,各種の繊維工業のほか,機械工業(エンジン,繊維機械,自動車部品),〈カリシア〉の名で知られるピアノ,玩具,皮革製品の製造,食品加工もさかんである。
執筆者:山本 茂
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ポーランド中西部、ビエルコポルスカ県の都市。人口8万0766(2002)。ポズナニの南東100キロメートルにあり、2世紀、プトレマイオスの時代に記録に登場するポーランド最古の都市である。ポーランド王国発祥の基盤となったビエルコポルスカ平野の一角を占め、バルタ川の支流のプロスナ川に臨む。カリシュは、モラビア(チェコ)を経て地中海に至る南北の遠隔地貿易のルートにあり、琥珀(こはく)取引の中心であった。早くからレース、ビロード、絹織物など手工業が発達した。現在各種の繊維工業のほか、電気機械、カリシアの名で知られるピアノ製造、皮革工業が盛ん。
[山本 茂]
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...