カールシュタット(その他表記)Andreas Karlstadt

改訂新版 世界大百科事典 「カールシュタット」の意味・わかりやすい解説

カールシュタット
Andreas Karlstadt
生没年:1480ころ-1541

ドイツの宗教改革急進派のひとり。本名はボーデンシュタインBodenstein。エルフルトケルンで学び,ウィッテンベルク大学神学教授としてルターの師,のちに同僚。その影響下に福音主義に転ずるが,やがていっそう徹底した改革を志向し,聖書論,職制論,聖餐論などでルターと対立,ルターの激しい批判を浴びるに至って同地を去り,農民戦争混乱の中で各地を転々とした。ツウィングリ庇護チューリヒ,のちバーゼルで教授,説教者として終わった。その評価は定めがたい。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カールシュタット」の意味・わかりやすい解説

カールシュタット
Karsta`dt AG

ドイツの小売グループ大手。 1920年タオル・衣料品製造販売の C.カールシュタットと,小間物・キャラコ・毛織物のアルソフが合併し,設立。 29年ベルリンにヨーロッパ最大の百貨店開店。第2次世界大戦後,セルフサービスの食品売場を百貨店内に設置。 63年店名をカールシュタットに統一。 76年通信販売店の大手ネッカーマンに資本参加。 84年ラート・ウント・タート技術サービス設立。 91年 CENTRUM・ウォレンハウスを買収し,旧東ドイツに進出デパートのカールシュタット 188店,HERTIE35店のほか,専門店5系列 175店,Neckermannチェーン 67店,レストラン 51店などを擁する。さらにヨーロッパ 10ヵ国で通信販売事業を展開し,旅行部門では代理店約 600店をもつ。年間売上高 265億 2700万マルク,総資産 114億 6300万マルク,従業員数9万 4463名 (1997) 。

カールシュタット

「カルルシュタット」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カールシュタット」の意味・わかりやすい解説

カールシュタット
かーるしゅたっと
Karlstadt
(1480―1541)

本名Andreas Bodenstein。ドイツの神学者、急進的宗教改革者。ウィッテンベルク大学におけるルターの同僚として、その改革思想を支持、1519年のライプツィヒ討論会にルターと並んで参加した。しかし21年、ルター不在中のウィッテンベルクで、聖画像の撤廃やミサの根本的変革など、急進的運動を指導したため、ルターと対立し、同市を追われて、南ドイツを漂泊した。晩年はバーゼルに住んだ。信仰の面では、狂信的傾向と同時に合理主義的性格を示し、再洗礼派と共通する点もみられた。

[成瀬 治]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「カールシュタット」の解説

カールシュタット
Andreas Rudolf Bodenstein von Karlstadt

1480頃~1541

ドイツのプロテスタント神学者。1519年のライプツィヒ討論ルターとともにエックと論戦したが,のち,より急進的な改革を要求してルターと対立し,ミュンツァーに接近した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のカールシュタットの言及

【カルロバツ】より

…コラナ川とクパ川の合流点にある経済・文化の一中心地。初めはオスマン・トルコの侵攻に備えて1579年に造られた要塞で,名はハプスブルク家のカール大公にちなみ,カールシュタットKarlstadtとよばれた。やがて商人や職人が移住し,1777年自由都市としてクロアチア人に下賜され,19世紀の鉄道敷設でさらに発展した。…

【キリスト教】より

…このときメランヒトンは《神学要義》をもってルターの思想を体系づけており,このような協力者を多く得て改革が進行した。具体的には教会におけるミサの濫用と修道士の独身制に向けられ,それはルター不在中にもカールシュタットの指導の下にウィッテンベルクで始まっていた。1523年まで改革の嵐はやまなかった。…

【宗教改革】より

…かかるルター主義の拡大に触発されて,さらに急進的・民衆的な宗教改革運動が台頭する。メランヒトンら正統のルター主義者により〈狂信派Schwärmer〉の烙印を押されたこの一派の動きは,早くもルターのワルトブルク隠棲中のウィッテンベルクで,彼の同僚カールシュタットらの指導する騒擾となって現れた。事態を憂慮したルターのウィッテンベルク帰還(1522春)によってこの騒擾自体は収まったが,同種の急進主義は,伝統的な社会体制を変革しようとする下層市民や農民の要求と結びついて各地に飛火し,教会秩序を混乱させる危険を生んだ。…

※「カールシュタット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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