デジタル大辞泉 「がな」の意味・読み・例文・類語
がな[副助・終助]
1 (疑問語に付いて)不確かな物事を挙げ示す意を表す。さあて…か。
「今の分でも知れぬ(=今ノ勝負デモ勝チ負ケハワカラナイ)。何―勝負にさせう」〈虎明狂・伯養〉
2 不確かながらも例示する意を表す。…でも。…かなにか。
「てっきり
[補説]中世から近世の用法。
[終助]《終助詞「が」+終助詞「な」》
1 体言、または体言に格助詞「を」「と」などを伴ったものに付く。願望を表す。…が(あって)ほしいなあ。…だったらよいのに。
「あっぱれ、よからうかたき―。最後のいくさして見せ奉らん」〈平家・九〉
2 (命令・禁止の意を表す文に付いて)強調する意を表す。
「
3 活用語の連体形などに付く。確かめたい気持ちや、問いただしたい気持ちを込めた感動を表す。…だねえ。…だがなあ。…だよね。
「抜きさしならぬこの二百目。ある所にはあらう―」〈浄・油地獄〉
[補説]1は、多く「もがな」の形で用いられたが、中古中期ごろから「をがな」の形も現れた。「もがな」は「も‐がな」と意識され分離し、のち「がな」単独でも用いられた。2は、中世末ごろからの用法。3は、近世の用法で、多くは推量の意を表す語に付く。