ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギールグッド」の意味・わかりやすい解説
ギールグッド
Gielgud, Sir John
[没]2000.5.21. エールズベリー近郊
イギリスの俳優,演出家。フルネーム Sir Arthur John Gielgud。ウェストミンスター・スクール,ロイヤル演劇アカデミーを卒業後,1921年オールド・ビック劇場の『ヘンリー5世』Henry Vに端役でデビュー。以後『リア王』King Lear,『あらし』The Tempestなど多くのウィリアム・シェークスピア作品に出演し,特にハムレット役で知られた。ラジオ,テレビなどでも活躍したが,映画ではアカデミー賞助演男優賞を受賞した『ミスター・アーサー』Arthur(1981)のほか『エレファント・マン』The Elephant Man(1980)や『炎のランナー』Chariots of Fire(1981)などにも出演。自伝 "Early Stages"(1938),実践的演出論ともいうべき "Stage Directions"(1963)の著書があるほか,演技の記録としては,ロザモンド・ギルダー著 "John Gielgud's Hamlet"(1937),演出の記録としてはウィリアム・レッドフィールド著 "Letters from an Actor"(1966)がある。後者はギールグッド演出の『ハムレット』Hamlet(1964)で,ギルデンスターンを演じた著者が,友人にあてて送った書簡体の記録。1953年ナイトの称号を授与された。1994年高松宮殿下記念世界文化賞を受賞。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報