クイニョン(その他表記)Qui Nhon

デジタル大辞泉 「クイニョン」の意味・読み・例文・類語

クイ‐ニョン(Quy Nhon)

ベトナム南部、ビンディン省都市。同省の省都南シナ海に面し、港湾をもつ。チャンパー王国時代の遺跡があるほか、中国代の武将鄭和率いる大船団の寄港地となった。近年、海岸保養地としての開発が進められている。

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改訂新版 世界大百科事典 「クイニョン」の意味・わかりやすい解説

クイニョン
Qui Nhon

ベトナム南東海岸の都市。人口16万3000(1992)。南北に通じる国道やベトナム縦貫鉄道が通る交通上の要衝。また北からクイニョン半島がのびて港を形成しているが,一般に水深が浅いうえに北東季節風の時は午前中しか荷役ができないなどの欠点がある。しかし後背地にある程度の盆地をひかえるうえ,ここからビンディン,プレークを経てコントゥム高原を通りラオスのメコン川流域のストゥン・トレンとを結ぶ国道の起点であり,戦略的に重要な土地となっている。一般に山地には少数民であるモンタニャールが住むが,人口稠密なクイニョン方面からコントゥム高原に向かって新しいベトナム人移住地が点々と連なっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クイニョン」の意味・わかりやすい解説

クイニョン
Qui Nhon

ベトナム中部,ビンディン省の省都。ホーチミン市の北東約 400km,南シナ海沿岸の港湾都市で,南から北に向って細長く湾入するクイニョン湾の湾口部西岸に位置する。 1874年フランスに対して開港。湾の水深が浅いため大型船舶は沖合いに停泊していたが,ベトナム戦争中,アメリカ合衆国軍事作戦に利用するため,港湾機能を大幅に改善した。漁業製塩などが行われ,海浜保養地としても知られる。首都ハノイとホーチミン市を結ぶ鉄道,幹線道路から分岐する支線が通じ,西の高原地帯への道路の起点となっている。人口 16万 91 (1989) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クイニョン」の意味・わかりやすい解説

クイニョン
くいにょん
Quinhon

ベトナム南部、南シナ海のクイニョン港に臨む港市。ビンディン省の省都。人口19万9700(2003推計)。周辺でココナッツ、シナモン、塩などを産し、フォックマイ半島に囲まれた港から輸出される。18世紀末の反政府農民運動であるタイソン党の乱で知られる。国道19号線でプレイクやコントゥム省に通じている。

[菊池一雅]

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百科事典マイペディア 「クイニョン」の意味・わかりやすい解説

クイニョン

ベトナム中南部,南シナ海に面する港湾都市。漢字では帰仁。西部高原地帯へハイウェーが通じている。燕の巣の産地として知られた。18世紀末タイソン(西山)党の乱の中心地。交通,戦略上の要衝。人口稠密のため,少数民族の居住地であった高原地帯へ向かって新しいベトナム人居住地が建設されている。59万3786人(2009)。

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