翻訳|glory
山頂でその下の雲や霧に自分の影を映すと,頭のまわりに色のついた輪が見えることがあるが,これをグローリーという。また飛行機で雲海の上を飛んでいる時に,飛行機の影のまわりに色のついた光の輪が見えることがある。これも同じ現象である。これらは雲や霧の水滴による光の回折でおこるもので,光の輪の視半径は光の波長と水滴の大きさに関係する。山の御光ということもあり,英語では別にホーリー・シャインともいう。これは見る人の頭の影のまわりの色のついた輪であるが,山頂などでは人の影それ自身が大変大きく恐ろしげに見えることがある。太陽から来る光は平行光線であるから,影はどこまで行っても人体の大きさと変わらないのであるが,霧が間近にある時は,心理的に像の映っている距離を遠くに引き伸ばして知覚するために,その像を大変に大きく恐ろしげに感じるのである。ヨーロッパでもこの現象には早くから気付き,ハルツ山地の主峰ブロッケン山でよく見られるのでブロッケンの妖怪Brockengespenstと呼ばれている。また霧のかかった山頂などで,人工の光源を背にして自分の影を霧に映すと,光源の距離が近ければ近いほど,大きな恐ろしげな像になって見える。
執筆者:畠山 久尚
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…また,光背の文様として蓮華文,宝相華文,塔,宝珠,輪宝,三鈷(さんこ),羯磨,飛天,迦陵頻伽(かりようびんが),化仏(けぶつ),化菩薩,種子,鏡などが修飾的に付加されることとなり,光背はそれを負う仏格によりさらに変化が生まれた。【光森 正士】
[キリスト教美術の光背]
ヨーロッパ諸語では,ニンブスnimbus(ラテン語),ハイリゲンシャインHeiligenschein(ドイツ語),グローリーglory(英語)などという。光背は,キリスト教図像では聖性の表徴として,天上の光栄の反映のごとく神,神的人格,または聖人の頭部を囲む円輪形または円盤形で,多くの場合,黄金色でいろどられる。…
…また,光背の文様として蓮華文,宝相華文,塔,宝珠,輪宝,三鈷(さんこ),羯磨,飛天,迦陵頻伽(かりようびんが),化仏(けぶつ),化菩薩,種子,鏡などが修飾的に付加されることとなり,光背はそれを負う仏格によりさらに変化が生まれた。【光森 正士】
[キリスト教美術の光背]
ヨーロッパ諸語では,ニンブスnimbus(ラテン語),ハイリゲンシャインHeiligenschein(ドイツ語),グローリーglory(英語)などという。光背は,キリスト教図像では聖性の表徴として,天上の光栄の反映のごとく神,神的人格,または聖人の頭部を囲む円輪形または円盤形で,多くの場合,黄金色でいろどられる。…
※「グローリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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