出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
チリ中部,ビオビオ地域(第8地域)の主都。中央農業地帯を後背地とする商工業都市。ビオビオ川の河口から15kmにあり,人口40万3238(2004)であるが,外港のタルカワノ市を加えれば70万を超え,バルパライソとビニャ・デル・マールとの都市圏に次いでチリ第3の都市圏をなす。チリの最も重要な工業地帯の一つで,それは水量豊かで内陸との輸送の便に有利なビオビオ川の河口にあること,最大の炭鉱地帯に隣接していることなどの立地条件による。ウアチパトの製鉄所をはじめ,化学,金属製品,木材製品,食品業など各種工業が盛んであり,周辺には繊維工業のトメ市などもある。周辺地域は森林資源が豊かで林業,製紙工業が行われ,またサン・ビセンテ港を中心に漁業も盛んである。伝統あるコンセプシオン大学があり,教育,文化の中心でもある。もとこの都市は現在のペンコ市に建設されたが,原住民アラウカノ族の襲撃,地震などで破壊され,1754年現在の地に建設された。
執筆者:細野 昭雄
パラグアイ中部,同名県の県都。パラグアイ川に面する港。人口2万5600(1984)。1773年アグスティン・フェルナンド・デ・ピネドにより建設され,同国北部の経済的中心地として発達。牛,マテ茶,木材などの集散地で,紡績,製材,製粉工場などがある。従来から自由港として,また近年ではブラジルのポンタ・ポラン市との間の国道完成により,同国との経済関係が深まっている。
執筆者:今井 圭子
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南アメリカ、チリ中南部の第8地域(ビオ・ビオBío-Bío)の首都。人口21万4505(2002国勢調査速報値)。近隣のタルカワノとともにチリ中南部最大の都市圏を構成する。現在のペンコPencoの位置に1550年建設されたが、アラウカノ人の襲撃、地震、津波などで破壊され、1754年、現在地に移動した。ビオ・ビオ川の河口より10キロメートル上流に位置し、タルカワノが外港の役割を果たす。豊かな中央農業地帯の農牧・畜産品、周辺の木材の集散地であるだけでなく、市内や郊外には繊維、食品加工、製材、鉄鋼などの工業が立地し、周辺のペンコ、トメToméなどとともにチリ有数の工業地帯となっている。またコンセプシオン大学などがあり中南部の文化的中心地でもある。
[細野昭雄]
南アメリカ中部、パラグアイ北部、コンセプシオン県の県都で、パラグアイ川に面する港湾都市。人口4万5068(2002)。北部パラグアイの主要貿易港で、牛皮革、木材、マテチャおよびケブラチョエキス(タンニン)などを輸出する。ブラジル国境の町ペドロ・フアン・カバレロまで高速道路が通じる。
[市川正巳]
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