最新 地学事典
「ゴールドフィールド鉱」の解説
ゴールドフィールドこう
ゴールドフィールド鉱
goldfieldite
化学組成(Cu4□2)Cu6(Te, Sb, As)4S13の鉱物。四面銅鉱グループ,ゴールドフィールド鉱サブグループ。四面銅鉱グループの新しい命名規約と分類から新たに付けられた名称。Cu4Cu6Te4S13:狭義のゴールドフィールド鉱,Cu6Cu6Te2Sb2S13:安ゴールドフィールド鉱,Cu6Cu6 Te2As2:砒ゴールドフィールド鉱。銀鉄安四面銅鉱を参照。グループ内で固溶体をつくる。立方晶系,空間群,格子定数a1.0302nm,単位格子中の分子数2。色:鋼灰~鉄黒,金属光沢,反射光での色:褐色味をおびた灰白色,等方性,反射能30.3%(470nm),30.1(546),30.2(589),30.9(650)。塊状,劈開なし,硬度3~3.5,VHN100=291~342kɡ/mm2,比重4.95(計算値)。浅熱水性鉱脈鉱床からファマチン鉱・四面銅鉱・白鉄鉱・テルル鉱物などと産出。原産地は米国ネバダ州のGoldfield鉱区Mohawk鉱山。原産地名にちなみ命名。参考文献:Biagioni et al. (2020) Am. Min., Vol.105: 109
執筆者:清水 正明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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ゴールドフィールド鉱
ごーるどふぃーるどこう
goldfieldite
ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)を主成分として含む銅の硫塩鉱物。四面銅鉱系。砒(ひ)四面銅鉱(化学式、Cu10(Fe,Zn)2[S|(AsS3)4])や安四面銅鉱(化学式、Cu10(Fe,Zn)2[S|(SbS3)4])のAsあるいはSbをTeが置換するため、原子価の調整はおもにこれらに含まれる2(Fe,Zn)が2Cuで置換することで行われる。また、(Te,Sb,As)のなかでは、Te>As, Sbであって、As>SbのものもAs<Sbのものもこの名前でよばれる。
自形は未報告であるが、四面銅鉱系に属するので、もし発見されれば、正四面体を基調とする立体であることが期待される。浅~深熱水性鉱脈型金・銀・銅鉱床に産する。斑岩銅鉱床(はんがんどうこうしょう)からも報告されている。日本では静岡県下田市河津(かわづ)鉱山(閉山)や鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市入来(いりき)鉱山(閉山)から産する。
共存鉱物は黄鉄鉱、白鉄鉱、自然金、閃亜鉛鉱(せんあえんこう)、ヘッス鉱、ペッツ鉱、テルル鉛鉱、輝蒼鉛鉱(きそうえんこう)、石英など。同定は外観は四面銅鉱系鉱物の特徴と同じであるが、とくにほかに多種の硫化物と共存している場合は、これらの粒間を埋めていることが多いので、その存在はわかりにくい。命名は原産地、アメリカ、ネバダ州のゴールドフィールドGoldfieldに由来する。
[加藤 昭]
ゴールドフィールド鉱(データノート)
ごーるどふぃーるどこうでーたのーと
ゴールドフィールド鉱
英名 goldfieldite
化学式 Cu12[S|((Te,Sb,As)S4)3]
少量成分 Ag,Au,Fe,Zn,Bi,Se,Pb
結晶系 等軸
硬度 3~3.5
比重 ~4.95
色 暗鉛灰
光沢 金属
条痕 黒
劈開 無
(「劈開」の項目を参照)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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