自然金(読み)シゼンキン

百科事典マイペディアの解説

自然金【しぜんきん】

天然に産出する金。ふつう少量の銀,,ビスマスなどを含む。等軸晶系に属し,金属光沢,黄金色を示し,銀が多い場合は色が白く,銅を含んで赤みを帯びるものもある。比重19.3,硬度2.5〜3。銀との固溶体はエレクトラムと呼ばれる。天然では金はほとんど自然金として産出。鉱脈,鉱,あるいは硫化物の副産物として産出する。→金鉱山金(やまきん)
→関連項目元素鉱物

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自然金
しぜんきん
gold

金属元素鉱物の一つ。金(Au)のもっとも重要な鉱石鉱物。各種熱水鉱床、漂砂鉱床(砂金)、先カンブリア紀の含金礫岩(れきがん)、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)などに産する。自形は正八面体、立方体、斜方十二面体あるいはその聚(しゅう)形、斜方十二面体。多くは粒状、シダ状、毛あるいは髭(ひげ)状など。副成分として銀(Ag)を多量に含むものはエレクトラムelectrumとよばれ、浅所生成鉱床に多くみられる。日本では、北海道紋別市鴻之舞(こうのまい)鉱山(閉山)、同千歳(ちとせ)市千歳鉱山(閉山)、宮城県気仙沼(けせんぬま)市大谷(おおや)鉱山(閉山)、新潟県佐渡鉱山(閉山)、静岡県伊豆(いず)半島の土肥(とい)鉱山(閉山)、鹿児島県串木野(くしきの)鉱山、同菱刈(ひしかり)鉱山などから産出したものが有名。漂砂鉱床(砂鉱)として産する砂金は、そうでないもの(いわゆる山金(やまきん))に比べ金品位が高い。

[加藤 昭 2016年9月16日]


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精選版 日本国語大辞典の解説

しぜん‐きん【自然金】

〘名〙 天然に産する金。ふつう銀、銅などの不純物を含み、金属光沢を有し、さびない。粒状、毛状、樹枝状で岩石中から山金(やまきん)として、また、砂や小石の中から砂金として産出する。

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世界大百科事典内の自然金の言及

【金】より

… 古くから使用された理由は,大部分単体の形で産出するからである。これを自然金という。自然金の品位は65~99%程度で,おもに銀との合金(エレクトラム)である。…

【元素鉱物】より

…30種以上の元素鉱物が知られている。元素鉱物には,自然金Au,自然銀Ag,自然銅Cu,自然鉄Fe,自然ニッケル鉄(Ni,Fe),自然白金Pt,自然ルテニウムRu,イリドスミン(Os,Ir),オスミリジウム(Ir,Os)などの金属元素鉱物,自然ヒ(砒)(別名,自然ヒ素)As,自然アンチモンSb,アレモン鉱AsSb,自然ソウ鉛Bi,自然テルルTeなどの半金属元素鉱物,および自然硫黄S,グラファイトC,ダイヤモンドCの非金属元素鉱物の3亜類がある。自然金は,各種金銀鉱床(熱水鉱脈鉱床,接触交代鉱床)中におもに石英に伴われて産する。…

※「自然金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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