翻訳|gold
金属元素鉱物の一つ。金(Au)のもっとも重要な鉱石鉱物。各種熱水鉱床、漂砂鉱床(砂金)、先カンブリア紀の含金礫岩(れきがん)、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)などに産する。自形は正八面体、立方体、斜方十二面体あるいはその聚(しゅう)形、斜方十二面体。多くは粒状、シダ状、毛あるいは髭(ひげ)状など。副成分として銀(Ag)を多量に含むものはエレクトラムelectrumとよばれ、浅所生成鉱床に多くみられる。日本では、北海道紋別市鴻之舞(こうのまい)鉱山(閉山)、同千歳(ちとせ)市千歳鉱山(閉山)、宮城県気仙沼(けせんぬま)市大谷(おおや)鉱山(閉山)、新潟県佐渡鉱山(閉山)、静岡県伊豆(いず)半島の土肥(とい)鉱山(閉山)、鹿児島県串木野(くしきの)鉱山、同菱刈(ひしかり)鉱山などから産出したものが有名。漂砂鉱床(砂鉱)として産する砂金は、そうでないもの(いわゆる山金(やまきん))に比べ金品位が高い。
[加藤 昭 2016年9月16日]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
… 古くから使用された理由は,大部分単体の形で産出するからである。これを自然金という。自然金の品位は65~99%程度で,おもに銀との合金(エレクトラム)である。…
…30種以上の元素鉱物が知られている。元素鉱物には,自然金Au,自然銀Ag,自然銅Cu,自然鉄Fe,自然ニッケル鉄(Ni,Fe),自然白金Pt,自然ルテニウムRu,イリドスミン(Os,Ir),オスミリジウム(Ir,Os)などの金属元素鉱物,自然ヒ(砒)(別名,自然ヒ素)As,自然アンチモンSb,アレモン鉱AsSb,自然ソウ鉛Bi,自然テルルTeなどの半金属元素鉱物,および自然硫黄S,グラファイトC,ダイヤモンドCの非金属元素鉱物の3亜類がある。自然金は,各種金銀鉱床(熱水鉱脈鉱床,接触交代鉱床)中におもに石英に伴われて産する。…
※「自然金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
7/22 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新