ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャフナー」の意味・わかりやすい解説
シャフナー
Schaffner, Franklin J.
[没]1989.7.2. アメリカ合衆国,カリフォルニア,サンタモニカ
アメリカ合衆国の監督。フルネーム Franklin James Schaffner。宣教師のもとに生まれ,5歳からアメリカに住む。フランクリン&マーシャル大学卒業後,第2次世界大戦ではアメリカ海軍に従軍した。1948年に CBSに入社,ドラマの演出でエミー賞を受賞した。ブロードウェーの舞台 "Advise and Consent"(1960)でニューヨーク批評家協会賞を受賞したあと,多くのジャンルの映画を撮り始めた。『七月の女』The Stripper(1963)で映画監督としてデビュー。『大将軍』The War Lord(1965),『ダブルマン』The Double Man(1967)などで広く知られるようになった。壮大なスケールと歴史の細部を映画にいかす才能が発揮されたのは,大ヒットした『猿の惑星』Planet of the Apes(1968)と『パットン大戦車軍団』Patton(1970)で,後者ではアカデミー賞の作品賞と監督賞を受賞した。ほかの作品に,『ニコライとアレクサンドラ』Nicholas and Alexandra(1971),『パピヨン』Papillon(1973),アーネスト・ミラー・ヘミングウェーの未完の遺作を基にした『海流のなかの島々』Islands in the Stream(1977)などがある。
シャフナー
Schaffner, Jakob
[没]1944.9.23. ストラスブール
スイスの小説家。幼い頃両親を失ったため慈善学校に学び,独学しながら靴屋で働いたり,放浪生活をおくったりした。その文体はケラーらの写実主義の伝統を継ぐものであったが,思想的にはニーチェに近く,次第に国家社会主義に傾いていった。第2次世界大戦末期,空襲で死亡。自伝的小説『ヨハネス・シャッテンホルトの少年時代』 Die Jünglingszeit des Johannes Schattenhold (1930) などのほか,詩集『告白』 Bekenntnisse (40) や評論も残している。
シャフナー
Schaffner, Martin
[没]1546. ウルム
ドイツの画家,彫刻家。初期の絵は色彩が生硬で,H.ホルバインのもとでも修業したらしいことを示しているが,やがて H.ブルクマイヤーおよび A.デューラーの影響を受けて後期ゴシック的形態から脱するとともにやわらかい色調となる。作品はウルム大聖堂の祭壇画 (1521) ,ベッテンハウゼンの祭壇画 (24,ミュンヘン,アルテ・ピナコテーク) ,『イテル・ベッセラーの肖像』 (10,ウルム大聖堂) など。一方彫刻家としては,後期ゴシック様式にとどまった。
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