ジャックリーの乱(読み)ジャックリーのらん(英語表記)Jacquerie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャックリーの乱」の意味・わかりやすい解説

ジャックリーの乱
ジャックリーのらん
Jacquerie

1358年5月フランス北東部に起こった農民反乱。当時の貴族の間に農夫をジャックと蔑称する習慣があったことから,この名がついたという。黒死病百年戦争戦火で疲弊していた農村に,ポアティエの戦いに敗れて流亡した傭兵隊が略奪行為を働いたことが直接のきっかけとなった。まずボーベー地方に反領主の農民暴動が生じ,ピカルディなどの北フランス諸地方に急速に拡大した。指導者ギョーム・カールは都市住民との提携をはかったが,エティエンヌ・マルセル指揮下のパリを唯一の例外として,コンピエーニュサンリスアミアンなどいずれも農民への支持を拒んだ。その結果,ナバール (ナバラ) 王シャルル (邪悪王)軍隊によって流血のうちに鎮圧された。

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