スラウェシ島(読み)スラウェシトウ(その他表記)Sulawesi

デジタル大辞泉 「スラウェシ島」の意味・読み・例文・類語

スラウェシ‐とう〔‐タウ〕【スラウェシ島】

Sulawesiインドネシア中部に位置するK字形の島。大スンダ列島に属し、ボルネオ島の東に位置する。旧称セレベス島。中心都市マカッサル。16世紀以来ポルトガルスペインオランダ香料諸島モルッカ諸島)への中継地として支配。面積約17万9400平方キロメートル。

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共同通信ニュース用語解説 「スラウェシ島」の解説

スラウェシ島

インドネシア中部に位置する赤道直下の島。人口約1740万人。アルファベットの「K」に似た形をしている。最大都市は南部マカッサルで、日系企業も進出。日本の在マカッサル領事事務所によると、島内には日本人約100人が居住。トラジャコーヒーの産地として知られるほか、北部マナドダイビングスポットとして人気がある。(ジャカルタ共同)

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精選版 日本国語大辞典 「スラウェシ島」の意味・読み・例文・類語

スラウェシ‐とう‥タウ【スラウェシ島】

  1. ( スラウェシはSulawesi ) インドネシア中部、大スンダ列島の一島。カリマンタン島(ボルネオ島)の東方に位置する。四つの半島がK字状をなす島で山地が多い。鉄鉱・ニッケルなどの地下資源に富み、コプラ・コーヒー豆・チーク材などを産する。中心都市ウジュンパンダン(旧マカッサル)。面積一七万九四〇〇平方キロメートル。セレベス島。

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改訂新版 世界大百科事典 「スラウェシ島」の意味・わかりやすい解説

スラウェシ[島]
Sulawesi

インドネシア中央部に位置する大島。大スンダ列島の一つ。旧称セレベスCelebes島。面積17万9400km2,人口1490万(2000。属島も含む)。構造的にはアルプス・ヒマラヤおよび環太平洋両造山帯の会合地域にあたり,地盤の変動が激しく,特異なK字状の形を示す。ミナハサ,南東,南西および東の四つの半島を突出させるが,島の中央部は地形高峻で最高点は3455m(ランテコンボラ山)に及ぶ。数条の地溝帯もあり,そこにポーソ,マタナなどの湖水をたたえる。気温は常時高温であるが,海風の浸透でかなりしのぎやすい。雨量も一般に多く,全島はなお密林の卓越する所が多い。

 島の原住民は奥地にプロト・マレー系のトラジャ族が住み,海岸では北東部にミナハサ族,南部にブギス族マカッサル族などの有力な第二次(開化)マレー系が占居する。そして島の歴史は久しくこれら奥地住民と海岸住民との対立抗争により特色づけられてきた。南部の第二次マレー系は活動的で,船乗り,商業によりマレー諸島各地に進出し,また近代には島の南部にゴワ,ボネ(ボニ)などいくつかの有力なスルタン王国を成立させた。しかしスラウェシは東方の香料群島(モルッカ諸島)への中継基地として近世以後,ポルトガル,スペイン,オランダの進出地とされ,やがて全部がオランダ領となった。第2次大戦後スラウェシと改称され,行政的には南・北2州に分けられ(現在は4州),新しい時代を迎えた。島の人口の70%は南部に集中し,特にウジュン・パンダン(旧,マカッサル)を中心とする南西半島が開けている。米,トウモロコシ,豆類など各種農産物がつくられ,ウジュン・パンダン北方では水力開発も進んでいる。これに対しもう一つの中心は,メナドを中心とする北東部のミナハサ地方で,コプラ,木材の生産が多く,近年は沿岸漁業の基地にもなっている。これら二つの地域を除くと,島の大部分はまだ人口希薄であるが,インドネシアの新しい開拓地でもあり,近年は地下資源の豊富な埋蔵(特にニッケル,鉄鉱)も確認され,将来の開発の可能性は大きい。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スラウェシ島」の意味・わかりやすい解説

スラウェシ島
スラウェシとう
Pulau Sulawesi

インドネシア四大島の一つ。英語ではセレベス島 Celebesという。アジア大陸とオーストラリア大陸との中間の海域に隆起した島で,狭長な四つの半島からなり,山がちで海岸平野は発達していない。最高点はランテコンボラ山(3455m)。赤道直下にあり,熱帯季節風気候であるが,海が入り込んでいるためしのぎやすい。肥沃な南西の半島にはマカッサル族ブギス族,北東に延びる半島の先端にはミナハサ族が住み,イネ,トウモロコシ,キャッサバ,ココヤシなどの栽培や漁業,商業に従事。ほかの地域ではトラジャ族などが焼畑農業(→焼畑農耕),水田耕作などを行なっている。そのほかトアラ族,モリ族,ゴロンタロ族などが居住。コーヒー,ココヤシ,サトウキビ,タバコなどのプランテーション農場が点在し,木材とともに輸出される。鉱物資源が豊富であるが,大規模な採掘は行なわれていない。16世紀には南西半島にゴワ王国,ボニ王国(ボネ王国)が栄えていたが,1667年のボンガヤ条約以降,オランダによる植民地化が進んだ。1945年インドネシアの一部として独立を宣言。行政的には周辺の小島とともに 6州に分かれる。中心都市はマカッサルマナド。面積 18万8522km2(隣接する諸島を含む)。人口 1737万1782(2010,隣接する諸島を含む)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スラウェシ島」の意味・わかりやすい解説

スラウェシ島
すらうぇしとう
Sulawesi

インドネシア中部、大スンダ列島の一島。ボルネオ島の東に位置する。旧称セレベスCelebes島。面積17万9400平方キロメートル。人口約1541万0700(2001推計)。狭長な四つの半島からなり、その形状はK字状を呈する。構造的にはアルプス造山帯と、環太平洋造山帯が会合して形成されたものである。つまり、東の方向に突き出した北部のミナハサ半島、東部半島は前者に、ほぼ南北方向をとるケンダリア半島、マカッサル半島は後者にそれぞれ属する。全島山がちな地形をなし、マカッサル半島の付け根には最高峰のランテコンボラ山(3455メートル)がそびえる。中央部は起伏に富む険しい山地からなり、南北方向に走る数本の地溝帯にはいくつかの盆地やポソ湖、マタナ湖、トウティ湖などの湖がある。河川は一般に短く、しかも急流をなし、滝や峡谷に富む。海岸線は山地が海岸まで迫り、トミニ湾およびモルッカ海に面した北部の海岸を除けば概して複雑である。気候は赤道直下にあるため全体的に高温多湿で熱帯モンスーン気候の性格を示すが、低地は乾燥度の大きいサバナ気候である。人口は土地の肥沃(ひよく)な南部のマカッサル半島に集中している。マカッサル半島の先端部に位置するマカッサルは同島最大の港湾都市で、農産物、林産物、鉱産物の集散地である。

[上野福男]

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世界大百科事典(旧版)内のスラウェシ島の言及

【インドネシア】より

…スンバワ島のタンボラ,スンダ海峡中のクラカタウ火山のように世界的な大爆発の歴史を示したものもある。また群島東部には環太平洋火山帯が通り,スラウェシ(セレベス)島,モルッカ諸島方面に多くの火山がそびえる。したがってインドネシアは全体として地震が多い。…

※「スラウェシ島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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