タルヌフ(英語表記)Tarnów

デジタル大辞泉 「タルヌフ」の意味・読み・例文・類語

タルヌフ(Tarnów)

ポーランド南東部の都市クラクフの東約70キロメートル、ビスワ川の支流ビャワ川沿いに位置する。14世紀にタルヌフスキ家が建てた城塞に起源し、交通宗教の中心地となった。20世紀初頭より工業都市となり、第二次大戦中、ドイツ軍の攻撃を受けた。旧市街にはルネサンス様式の旧市庁舎(現在は郷土博物館)、高さ72メートルの尖塔をもつネオゴシック様式の聖母マリア生誕大聖堂などがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「タルヌフ」の意味・わかりやすい解説

タルヌフ
Tarnów

ポーランド南東部,同名県の県都。人口11万8295(2004)。クラクフの東70kmにあり,ベスキド山脈を背景にビスワ川支流のビャーワ川の広い谷を見下ろす要害に発達した。かつてガリツィア地方の中心地として栄えた古い都市で,15~16世紀の宗教文化の中心地。大聖堂や市庁舎など歴史的建造物が多い。ウクライナ地方と結ぶ産業動脈上にあり,繊維,食品,木材皮革軽工業に加えて,機械工業石油精製業が立地する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タルヌフ」の意味・わかりやすい解説

タルヌフ
Tarnów

ポーランド南部,マウォポルスキェ県の都市。クラクフの東約 70km,ドゥナイェツ川の支流ビャワ川沿い,カルパート山脈とサンドミェシ盆地の間の丘陵地に位置する。中世から商業都市として知られたが,1772年からオーストリア領。 19世紀ガリチアの民族解放闘争拠点。 20世紀初めから工業が発達し,労働運動の中心の一つとなった。第2次世界大戦中ドイツ軍に占領され,大量虐殺を受けた。化学を中心に,機械,電機陶器などの工業が立地する。中世の遺跡が多いことでも有名。人口 11万 9913 (2002) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タルヌフ」の意味・わかりやすい解説

タルヌフ
たるぬふ
Tarnów

ポーランド南東部、マウォポルスカ県の都市。クラクフの東70キロメートル、カルパティア山脈を構成する東西ベスキド山脈の北麓(ほくろく)に位置し、ビスワ川の谷を見下ろす台地上に発達した。人口12万1828(2000)。ウクライナへの産業動脈上にあり、伝統的な繊維、食品、木材、皮革の軽工業に加えて、機械、石油精製、鋳鉄の近代工業が発展する工業都市である。1330年タルヌフスキ家の城塞(じょうさい)都市として建設。大火にあったが再建され、15~16世紀には宗教文化の中心地となった。大聖堂や市庁舎など、歴史的建造物が多い。

[山本 茂]

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