ダンディー(英語表記)Dundee

デジタル大辞泉 「ダンディー」の意味・読み・例文・類語

ダンディー(Dundee)

英国スコットランド東部の港湾都市。北海のテー湾北岸に位置する。同国最大のジュート工業のほか、造船、リンネル、食品などの工業が盛ん。15世紀に建てられたスコットランド最古の鐘楼オールドスティープルをもつセントメアリー教会のほか、ロバート=スコット南極探検を行ったRSSディスカバリー号や、19世紀の木造軍用帆船HMフリゲートユニコーンが係留され、博物館として公開されている。

ダンディー(dandy)

[名・形動]男性の服装や振る舞いが洗練されていること。また、そのさま。「ダンディースタイル
[類語]伊達者洒落者スタイリスト

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精選版 日本国語大辞典 「ダンディー」の意味・読み・例文・類語

ダンディー

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( [英語] dandy ) いきな服装をしている、しゃれた男性。だて者。しゃれ者。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「ハイカラでうまく踊る他の多くのダンデイより此方が自分にはいい気持を与へた」(出典:旅日記から(1920‐21)〈寺田寅彦〉五)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダンディー」の意味・わかりやすい解説

ダンディー
Dundee

イギリススコットランド東部の工業・港湾都市。単一自治体(カウンシルエリア council area)。1975年の自治体再編でテーサイド県の県都および一地区となり,1996年に単一自治体となった。全域が旧アンガス県に属する。エディンバラの北方約 60km,北海の入り海であるテー湾の北岸に位置する。ローマ時代以前にさかのぼる古い町で,多くの考古学的史料があるが,記録に現れるのは 12世紀末あるいは 13世紀初めに自治都市となってからである。その後 4~5世紀の間はイングランド人によって繰り返し略奪され,1651年には住民の 6分の1が虐殺された。早くから漁業が盛んで,やがてスコットランド最大の捕鯨基地の一つになった。また地元に産するアマを用いて織物工業も発展し,19世紀ジュート繊維の導入後は,ジュートに鯨油を混ぜてつくった袋や敷物の裏地用の粗織布の生産が盛んとなり,ジュート工業の世界的中心地となった。リンネル,カンバス地,ロープ,絨毯などを含む繊維工業は今日も行なわれるが,ジュート工業は外国製品との競争によりやや衰退し,新規導入された軽機械工業の従事者が多い。また「ジュート,ジャムジャーナリズム」の 3Jで発展した町といわれるように,周辺の肥沃な低地に産するキイチゴなどのジャムや,コミック紙,週刊誌などで知られる。港は天然の良港で,北ヨーロッパ,インドパキスタンなどと定期航路で結ばれ,沖合いの北海油田にとっても重要。造船業も発達。1881年創立のダンディー大学は,1897年以降セントアンドルーズ大学の一部であったが,1967年分離し単独の大学となった。テー湾を横断する道路橋と鉄道橋によりテー湾南岸と結ばれる。面積 65km2。人口 14万2170(2006推計)。

ダンディー
Dundee

南アフリカ共和国東部,クワズールー・ナタール州北西部の町。ダーバン北北西約 200kmに位置。石炭,鉄鉱石採掘の中心地で,ガラス,煉瓦,タイル製造などの工業もある。1899年南アフリカ戦争激戦地となった。

ダンディー
Dandy, Walter Edward

[生]1886.4.6. ミズーリ,セデリア
[没]1946.4.19.
アメリカの脳外科医。ジョンズ・ホプキンズ大学脳神経外科教授をつとめた。脳腫瘍動脈瘤水頭症,神経痛その他の脳神経障害に対する新しい手術法を創案し,脳内の病変を診断するための脳室造影法や気脳法を開発した。また椎間板ヘルニアを発見し,その手術法も考案した。

ダンディー(子)
ダンディー[し]

「グレアム[クレーバハウス]」のページをご覧ください。

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改訂新版 世界大百科事典 「ダンディー」の意味・わかりやすい解説

ダンディー
Dundee

イギリス,スコットランド中央東部,テイサイド州(旧,アンガス州)の州都で港湾・工業都市。人口は14万5663(2001)。北海の入江,テイ湾北岸に位置し,天然の良港を有して造船,精油,食品(マーマレード),リンネルなどの工業が発達するが,最大の工業は19世紀中葉から始まったジュート工業である。1200年ごろ王立都市とされたが,以後イングランド軍の侵入の際にはたびたび包囲,占領された。またスコットランドの宗教改革では中心となり,〈スコットランドのジュネーブ〉と呼ばれた。戦乱の舞台となったため古い建造物は少なく,16世紀のダダップ城と15世紀の尖塔をもつ市教会ぐらいである。1881年創設の大学は一時セント・アンドルーズ大学に統合されたが,1967年に分離独立。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダンディー」の意味・わかりやすい解説

ダンディー
だんでぃー
Dundee

イギリス、スコットランド東部の都市。北海に面するテー湾北岸に位置する。人口14万5663(2001)で、グラスゴー、エジンバラ、アバディーンに次ぎスコットランド第四、またグラスゴーに次ぐ第二の工業都市。港湾を有し、18世紀後半から北海捕鯨基地として繁栄した。現在はイギリス最大のジュート(黄麻(こうま))工業をはじめ、リンネル、造船、帆布、缶詰(ダンディー・マーマレード)、食品(ダンディー・フルーツケーキ)などの伝統産業から石油化学工業まで多種の工業が発達する。フランクリンの北極探検、スコットの南極探検に用いた船舶はいずれもダンディーで建造された。1967年にセント・アンドリューズ大学から分離独立したダンディー大学がある。そのほかオールド・スティープル教会、ダッドホープ城、アルバート博物館などの建造物・施設がある。対岸のニューポート・オン・テーとの間には全長3285.4メートルの橋が架かっている。

[米田 巌]

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百科事典マイペディア 「ダンディー」の意味・わかりやすい解説

ダンディー

英国,スコットランド北東部テイサイド州の州都,北海岸のテイ湾に臨む港湾都市。かつてはスコットランド最大の捕鯨基地であったが,19世紀最盛期を誇ったジュート工業は世界の独占的地位を占め,その伝統を継いで現在でも帆布,カンバスなどの生産で知られる。他に造船,機械などの工業がある。14万7000人(2011)。

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