ダンドーク(英語表記)Dundalk

改訂新版 世界大百科事典 「ダンドーク」の意味・わかりやすい解説

ダンドーク
Dundalk

アイルランド北東部のラウズ県県都。人口2万5663(1981)。地名は〈デルガの砦〉という古代の砦の名に由来する。ダンドーク湾に臨む商業海運工業の中心都市。後背地では牧畜酪農穀類およびジャガイモの生産が盛んであり,都市部では,タバコ製造業醸造業をはじめ,履物類,織物などの生産が行われている。1315年スコットランドから侵入したエドワード・ブルースが占領し,アイルランド王を僭称したが,18年エドワード2世軍に敗れた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダンドーク」の意味・わかりやすい解説

ダンドーク
だんどーく
Dundalk

アイルランド共和国北東部、ラウス県の県都。ダブリンの北80キロメートル、ダンドーク湾に注ぐカースルタウン川の河口に位置する。人口2万7399(2002国勢調査速報値)。鉄道・道路交通の要衝港湾もある。羊毛ウーステッド)などの繊維工業やギネス・ビールの醸造業が立地する。ヘンリー2世(在位1154~89)によるイギリスのアイルランド征服以降、「イギリス人の柵(さく)内」の町としてその支配拠点となった。セント・パトリック教会、セント・ニコラス教会がある。

米田 巌]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダンドーク」の意味・わかりやすい解説

ダンドーク
Dundalk

アイルランド東部,レンスター地方北東部,ラウズ県の県都。ダブリンの北約 75km,アイリッシュ海のダンドーク湾に面する港町で,カッスルタウン川河口付近に位置する。 10世紀のノール人侵入以降,アングロ・ノルマン,スコットランドのエドワード・ブルースの侵攻など波乱に富む歴史をもっている。鉄道の要地で,鉄道関連企業が立地するほか,製靴,縫製,ウイスキー,ビール,たばこ,ベーコン,製粉などの工業がある。漁業も重要で,港はサケ漁の中心地。人口2万 5842 (1991) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android