ダンブリ石(読み)だんぶりせき(英語表記)danburite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダンブリ石」の意味・わかりやすい解説

ダンブリ石
だんぶりせき
danburite

トパーズに似た斜方柱状の結晶をすることが多い鉱物。トパーズに比較して、比重が小さく劈開(へきかい)もほとんど認められないので区別できる。日本では、大分県尾平(おびら)鉱山閉山)、宮崎県土呂久(とろく)鉱山(閉山)などごく限られたスカルン鉱床にのみ斧石(おのいし)をよく伴って産する。ほかに、変成岩を切る脈として、また熱水鉱脈中、堆積(たいせき)性塩類鉱床中に産する。英名は、最初の産地アメリカのコネティカット州ダンブリーDanburyにちなむ。

松原 聰]


ダンブリ石(データノート)
だんぶりせきでーたのーと

ダンブリ石
英名danburite
化学式CaB2Si2O8
少量成分
結晶系斜方
硬度7~7.5
比重3.0
無,白,灰,淡褐
光沢ガラス
条痕
劈開ほとんど無(「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダンブリ石」の意味・わかりやすい解説

ダンブリ石
ダンブリせき
danburite

CaB2(SiO4)2斜方晶系,柱状結晶でトパーズに類似する鉱物。比重 2.97~3.02,硬度7~7.25。黄色ないし無色,透明。花崗岩ペグマタイト,変成岩に産出する。美しいものは宝石となる。名称は発見地アメリカ,コネティカット州のダンベリーに由来する。

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