axinite
化学組成(Ca, Mn2+)2(Fe2+, Mg, Mn2+)Al2BO(OH)(Si2O7)2の鉱物族。4種の端成分がある。Ca2Fe2+Al2BO(OH)(Si2O7)2の鉄斧石(axinite-(Fe)),Ca2MgAl2BO(OH)(Si2O7)2の苦土斧石(axinite-(Mg)),Ca2Mn2+Al2BO(OH)(Si2O7)2のマンガン斧石(axinite-(Mn)),CaMn2+Mn2+Al2BO(OH)(Si2O7)2のチンゼン斧石(tinzenite)。Si2O7とBO4が作る擬層状構造をなすソロ珪酸塩鉱物。三斜晶系,空間群
執筆者:尾崎 正陽・松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
一般的に斧石とよばれる鉱物は、化学組成の違いから現在では4種類に細分されている。鉄斧石は褐紫色のものが多く、石灰岩の接触帯、石英閃緑岩(せんりょくがん)ペグマタイト、変塩基性火山岩中に産する。マンガン斧石は石灰岩の接触帯と層状マンガン鉱床に産する。前者の産状のものは褐紫色のことが多く、外観上鉄斧石と区別できない。大分県尾平(おびら)鉱山(閉山)や宮崎県土呂久(とろく)鉱山(閉山)から産する大形の結晶は世界的に有名。後者の産状のものは灰青ないし灰緑色をしていることが多い。チンゼン斧石は黄ないし橙(だいだい)色で、層状マンガン鉱床に産する。苦土斧石は、ジェムストーンの一つとして小さな礫(れき)の形でアフリカのタンザニアから発見された。青色透明で、長波長の紫外線で蛍光を発する。産状は明らかでないが、おそらく高圧型の変成岩中に産したものであろう。原産地以外では、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州に産出が知られていたが、2008年(平成20)に長野県下伊那(しもいな)郡産の鉄斧石の一部にも苦土斧石がみつかった。
斧石グループの鉱物は、鋭い刃のような板状結晶をするのが特徴で、名称は、斧を意味するギリシア語に由来する。また、チンゼン斧石は原産地スイスのチンツェンTinzenから命名された。
[松原 聰]
斧石
英名 axinite
化学式 (Ca,Fe2+,Mn2+,Mg)3Al2BSi4O15(OH)
少量成分 Ti,V,Zn
結晶系 三斜
硬度 6.5~7
比重 3.2~3.4
色 褐紫,灰緑,黄,灰青
光沢 ガラス
条痕 白
劈開 一方向に明瞭
(「劈開」の項目を参照)
鉄斧石 axinite-(Fe)
Ca2Fe2+Al2BSi4O15(OH)
マンガン斧石 axinite-(Mn)
Ca2Mn2+Al2BSi4O15(OH)
チンゼン斧石 tinzenite
CaMn2+2Al2BSi4O15(OH)
苦土斧石 axinite-(Mg)
Ca2MgAl2BSi4O15(OH)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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