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斧石 おのいしaxinite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

斧石
おのいし
axinite

Ca2(Mn,Fe)Al2BO3[Si4O12]OH 。三斜晶系鉱物結晶は普通楔形をしているのでその名称がある。塊状粒状の集合体をなす。比重 3.28~3.36,硬度 6.5~7,褐色,灰色。接触変成鉱物で石炭質,塩基性岩花崗岩質岩によりホウ素交代作用を受けてできる。「ふせき (斧石) 」と呼ばれることも多い。

斧石
ふせき

斧石」のページをご覧ください。

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大辞林 第三版の解説

おのいし【斧石】

斧の刃のような結晶が特徴の、カルシウム・鉄・マンガン・アルミニウム・ホウ素などを含むケイ酸塩鉱物。三斜晶系。褐紫・灰緑などの色で、ガラス光沢がある。大分県豊後大野ぶんごおおの市の尾平おびら鉱山から産出した結晶は世界的に有名。ふせき。

ふせき【斧石】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

斧石
おのいし
axinite

一般的に斧石とよばれる鉱物は、化学組成の違いから現在では4種類に細分されている。鉄斧石は褐紫色のものが多く、石灰岩の接触帯、石英閃緑岩(せんりょくがん)ペグマタイト、変塩基性火山岩中に産する。マンガン斧石は石灰岩の接触帯と層状マンガン鉱床に産する。前者の産状のものは褐紫色のことが多く、外観上鉄斧石と区別できない。大分県尾平(おびら)鉱山(閉山)や宮崎県土呂久(とろく)鉱山(閉山)から産する大形の結晶は世界的に有名。後者の産状のものは灰青ないし灰緑色をしていることが多い。チンゼン斧石は黄ないし橙(だいだい)色で、層状マンガン鉱床に産する。苦土斧石は、ジェムストーンの一つとして小さな礫(れき)の形でアフリカのタンザニアから発見された。青色透明で、長波長の紫外線で蛍光を発する。産状は明らかでないが、おそらく高圧型の変成岩中に産したものであろう。原産地以外では、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州に産出が知られていたが、2008年(平成20)に長野県下伊那(しもいな)郡産の鉄斧石の一部にも苦土斧石がみつかった。
 斧石グループの鉱物は、鋭い刃のような板状結晶をするのが特徴で、名称は、斧を意味するギリシア語に由来する。また、チンゼン斧石は原産地スイスのチンツェンTinzenから命名された。[松原 聰]

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