ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デュプレクス」の意味・わかりやすい解説
デュプレクス
Dupleix, Joseph François
[没]1763.11.10. パリ
フランスの植民地政治家。若い頃からアメリカやインドに航海し,1721年ポンディシェリーで最高顧問官に任じられ,かたわら個人的な投機取引で巨富を得た。 31年シャンデルナゴル商館長,42年フランスのインド総督となった。 40年にヨーロッパでオーストリア継承戦争が始ると,南インドでもイギリスとフランスの抗争が激化し,それぞれ太守 (→ナワーブ ) と結び,勢力の拡大に努めた。3回にわたるカルナータカ戦争は第2期まで彼の活躍でフランスの優位のうちに展開したが,54年召還されるとフランスの勢力は急速に弱体化した。帰国後,失意と貧窮のうちに没した。
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