日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヌカキビ」の意味・わかりやすい解説 ヌカキビぬかきび / 糠黍[学] Panicum bisulcatum Thunb. イネ科(APG分類:イネ科)の一年草。稈(かん)は軟弱で基部から分枝し、高さ0.3~1.2メートル。7~10月、稈頂に長さ・幅それぞれ15~30センチメートルの円錐(えんすい)花序をつける。小穂は楕円(だえん)形で長さ2ミリメートル、小花が2個あり、緑色でときに紫色を帯びる。藪(やぶ)近くに生え、北海道から沖縄、中国、インドに分布する。名は、農作物のキビに似て、小穂はそれよりずっと小さいことによる。[許 建 昌 2019年9月17日] ヌカキビ〔標本画〕 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヌカキビ」の意味・わかりやすい解説 ヌカキビ(糠黍)ヌカキビPanicum bisulcatum; panicum イネ科の一年草。アジア東部から南部の温帯,熱帯に分布し,日本では各地の原野,路傍,林の縁などに生える。草質は軟らかく無毛で,茎は下部で分枝し,直立して高さ 1mあまり,中空の円柱形である。通常緑色であるが暗紫色を帯びることもある。葉は細長い披針形で,下部は葉鞘となり,鞘の縁には短毛がある。夏から秋にかけて,各枝の頂部に散開した円錐花序をつける。和名は細かいキビの類の意。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by