西アフリカ内陸,マリ共和国の首都。人口102万(1998)。〈ワニの川〉を意味するバンバ・コBamba Koから転訛した地名といわれる。同国南西部,ニジェール川西岸にあり,セネガルの首都ダカールと鉄道,道路,航空路で結ばれ,ニジェール川航路の河港でもある。商工業の中心で繊維,食品加工,金属製品などの工業がある。国立大学を中心に学術・文化施設も整っている。当地は11~15世紀のマリ帝国時代にイスラムの学術の中心となったといわれ,その後サハラ越えの隊商ルートの衰退により,19世紀までは停滞してさびれていた。1883年フランス軍に占領され,1908年フランス領スーダンの主都となった。60年のマリ独立とともに首都となる。
執筆者:西野 照太郎
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西アフリカ、マリの首都。同国南西部、マンディング高原山麓(さんろく)のニジェール川沿岸に位置する。人口90万6700(2002推計)。同国の政治、経済、文化の中心地で、セネガルの首都ダカールと鉄道で結ばれ、ニジェール川の水運、ギニア湾沿岸への道路の起点など交通の要地でもある。1883年フランス軍のスーダン侵略の拠点として建設され、その後植民地支配の中心地となり、1923年ダカールからの鉄道が開通して発展した。60年の独立以後首都となり、地方からの人口流入が続き、市街地も拡大している。ニジェール川左岸の鉄道駅を中心とする地域は植民地時代の市街地で、現在も官庁、銀行、商店が集中する。大統領府は北部丘陵上のクルバにある。62年にニジェール川に架かる大橋が完成して以後右岸の都市化が進み、住宅、大学、国際空港、工場などが立地している。
[藤井宏志]
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