デジタル大辞泉
「ばりばり」の意味・読み・例文・類語
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ばり‐ばり
- [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
- [ 一 ] 具体的な状態にいう。
- ① こわばった物が触れあう音やこわばっているさまを表わす語。
- [初出の実例]「ナマモミノ カミギヌワ baribarito(バリバリト) スル」(出典:ロドリゲス日本大文典(1604‐08))
- ② 固い物をかみ砕く音やそのさまを表わす語。
- [初出の実例]「あとではりはりとくひはるをとがしてござる程に、さだめてかみはったもので御ざらふ」(出典:虎明本狂言・清水(室町末‐近世初))
- ③ 氷が砕ける音やそのさまを表わす語。
- [初出の実例]「氷がくだけてばりばりとなるぞ」(出典:玉塵抄(1563)一一)
- ④ 石や弾丸などが連続的に勢いよく発射されたり当たったりする音やそのさまを表わす語。
- [初出の実例]「ばりばりと打あてたのは、確に羽目板の真中を割った」(出典:玄武朱雀(1898)〈泉鏡花〉三)
- ⑤ 凍って固くなるさまを表わす語。
- [初出の実例]「ばりばりと氷の張る音が聞えてゐた」(出典:奇病患者(1917)〈葛西善蔵〉)
- ⑥ 紙や布などを引き裂いたり引きはがしたりする音やそのさまを表わす語。
- [初出の実例]「むりに畳めば、バリバリとさける」(出典:咄本・富来話有智(1774)からかさ)
- ⑦ 物が勢いよく燃える音やそのさまを表わす語。
- [ 二 ] 抽象的な状態にいう。
- ① 威勢がよく活動的であるさまを表わす語。
- [初出の実例]「富めがばりばりする程売った間は」(出典:歌舞伎・宿無団七時雨傘(1768)二)
- ② 景気がよく羽振りのよいさまを表わす語。
- [初出の実例]「まへ方は此方へ出て居て、ばりばりといはせたそうだが」(出典:人情本・春色辰巳園(1833‐35)後)
- ③ 物事を精力的にするさまを表わす語。
- [初出の実例]「薪がないぞ。もっとばりばりもってきてくれよ」(出典:真空地帯(1952)〈野間宏〉一)
- ④ とどこおりなく自由にできるさまを表わす語。
- [初出の実例]「僕も、そう、バリバリ、英語がいけると━」(出典:自由学校(1950)〈獅子文六〉夏の花咲く)
- [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
- ① こわばっているさま。手ざわりがごわごわしているさま。
- [初出の実例]「三田はばりばりの髭にかみそりを当てながら」(出典:大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉一一)
- ② 考え方などが明確で、それをはっきりと行動にあらわすさま。
- [初出の実例]「愚兄がバリバリの民権家で国会開設請願の為め太政官へ出頭した時分」(出典:あたらよ(1899)〈内田魯庵〉)
- ③ 正真正銘であるさま。れっきとしているさま。
- [初出の実例]「地の文句だけバリバリの標準語で、セリフになると急に田舎めいてやる方が、不自然なのではないか」(出典:夢声戦争日記〈徳川夢声〉昭和一八年(1943)二月一九日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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