ピアレビュー

デジタル大辞泉 「ピアレビュー」の意味・読み・例文・類語

ピア‐レビュー(peer review)

《peerは、同僚仲間の意》専門家仲間が研究内容を吟味すること。科学者などの間で、研究の成果などを、情実なしに公正に評価するために行われる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大学事典 「ピアレビュー」の解説

ピア・レビュー

審査や評価,検査等のレビューが,その対象について共通の専門的知見を有する研究者・専門家の同業者・同僚(ピア)によって行われることをいう。学術雑誌等に掲載する論文査読や,研究資金配分のための研究計画の審査・評価等において,一般的に用いられている。論文の査読では,とくに公正性と中立性を確保するため,査読者の氏名等は,通常,論文の著者に明かされず,匿名とされる。これをシングル・ブラインドといい,近年はこれに加えて,著者の氏名等を査読者に明かさず,相互に匿名とするダブル・ブラインドを採用することもある。ピア・レビューは,高度な専門的知見を正当性の拠りどころとするが,内輪による馴れ合いという批判も少なくない。研究資金配分のための研究計画の審査・評価では,近年,専門的知見からの価値や優位性だけでなく,社会・経済的な効果も考慮することが求められるようになっている。
著者: 榎孝浩

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピアレビュー」の意味・わかりやすい解説

ピア・レビュー
peer review

学術雑誌や学会誌などに投稿された論文を,同じ研究分野の研究者(ピア)が評価すること。査読ともいう。研究者の社会制度としての学会が構成されたとき,その学会は研究成果を発表するための学会誌を発行する。学会誌に投稿された論文は,同分野の研究者間で選ばれた査読者によって採録,条件付採録,棄却などが判断される。このようなシステムは,学術研究の正確さをはかるうえで必要ではあるが,研究者集団の常識を打ち破るような論文は棄却されがちであるなどの欠点もある。

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