ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェラリ」の意味・わかりやすい解説
フェラリ
Ferrari, Giuseppe
[没]1876.6.2. ローマ
イタリアの哲学者,政治家。 1831年パビア大学を卒業,初め G.ビーコ研究に打込み,フランスに渡って 40年パリ大学の学位取得,48年ストラスブール大学の助教授となった。 48年3月ミラノ蜂起に加わるため帰国したが,社会革命より国家統一を優先させる G.マッツィーニらの考えと合わず,再びフランスに戻った。リソルジメント運動が終局を迎えた 59年イタリアに帰って統一でなく連邦制の実現を主張したが,実らなかった。 60年以後議員に選ばれるとともにイタリア各地の大学で政治哲学を講じた。主著『革命の哲学』 Filosofia della Rivoluzione (1851) 。
フェラリ
Ferrari, Gaudenzio
[没]1546.1.31. ミラノ
イタリアの画家,彫刻家。初めマルティーノ・スパンツォットに学んだが,その後ブラマンティーノ,ペルジーノ,特にレオナルド・ダ・ビンチに多様な影響を受けた。初期にはラファエロに協力してローマでも制作したが,おもにピエモンテ地方やロンバルディア地方の各地で活躍,多くの弟子を擁し,ミラノ派の一中心となった。画風は様式上の変遷がかなり激しいが堅固な形態表現と明晰な色彩効果を特徴としている。作品は『キリストの磔刑』 (1522,バラロ,サクロ・モンテ聖堂) ,ミラノのサンタ・マリア・デラ・パーチェ聖堂のための壁画 (46,ミラノ,ブレラ絵画館) 。
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