社会革命(読み)しゃかいかくめい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

社会革命
しゃかいかくめい

通常、国家権力の質的転換を伴う政治革命を基軸とし転換点として行われる、経済、法体制、文化、宗教、道徳、学問、芸術、風俗・習慣などあらゆる領域での大規模な社会変動をいう。K・マルクスは、これを『経済学批判』序文において、「社会の物質的生産諸力は、その発展のある段階で、それらがそれまでその内部で運動してきた既存の生産諸関係と、あるいはそれの法律的表現にすぎないが、所有諸関係と、矛盾するようになる。これらの諸関係は、生産諸力の発展諸形態からその桎梏(しっこく)に一変する。そのときに社会革命の時期が始まる。経済的基礎の変化とともに、巨大な上部構造全体が、あるいは徐々に、あるいは急激に、変革される」と定式化している。これを社会構成体の移行ともよび、封建制から資本主義、資本主義から社会主義への巨視的社会変動を意味する。政治革命が、急激で局面的な国家権力の転換をいうのに対して、社会革命は、多くの場合、旧社会の伝統と新社会の胎動が相克する長期の歴史的過程を要する。また、経済的基礎での所有諸関係の変革が、ただちに人々の意識や生活様式の変化を呼び起こすものではなく、文化と人間の変革はしばしば文化革命として独自に取り上げられている。一般的にいって社会革命は、ある程度の経済的基礎での変化と文化的・意識的要素の成熟を前提とし、政治革命を結節点として、経済革命と文化革命に向かうものといえよう。[加藤哲郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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