フォイヒトワンガー(読み)ふぉいひとわんがー(英語表記)Lion Feuchtwanger

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フォイヒトワンガー」の意味・わかりやすい解説

フォイヒトワンガー
ふぉいひとわんがー
Lion Feuchtwanger
(1884―1958)

ドイツ作家ミュンヘンのユダヤ系企業家の長男だが、早くから劇評などで自立歴史小説ユダヤ人ジュース』(1925)が大反響をよぶ。1920年代を扱う『成功』(1930)ではバイエルンの保守的精神状況を批判。1933年亡命最初は南フランス、のちにアメリカに住み、盛んな反ファシズム活動を展開。晩年の小説ゴヤ』(1951)も時代の問題と取り組んだ大作である。真剣さと娯楽性を兼備すると評価され、アメリカ、旧ソ連などドイツ国外に読者が多い。

[長橋芙美子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フォイヒトワンガー」の意味・わかりやすい解説

フォイヒトワンガー
Feuchtwanger, Lion

[生]1884.7.7. ミュンヘン
[没]1958.12.21. ロサンゼルス
ドイツのユダヤ系の小説家劇作家。第1次世界大戦を経て社会批判的な傾向が強くなり,小説『醜い公爵令嬢,大口のマルガレーテ』 Die hässliche Herzogin Margarete Maultasch (1923) ,『ユダヤ人ジュース』 Jud Süss (25) で文名を確立した。 1933年フランスに亡命,のちアメリカに移り永住英語著作もある。

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