プエブラ(読み)ぷえぶら(英語表記)Puebla

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プエブラ」の意味・わかりやすい解説

プエブラ
Puebla

メキシコ中部,プエブラ州の州都。正式名称はプエブラデサラゴサ Puebla de Zaragoza。メキシコシティーの東南東約 110km,メキシコ高原南東部のプエブラ盆地にあり,標高約 2160m。 1532年建設。メキシコシティーとメキシコ湾岸の主要港ベラクルスとの間に位置する戦略上の要地であったため,1847年にはアメリカ合衆国軍,1863~67年にはフランス軍により占領された。重要な農業・工業地帯の中心地で,農産物集散,加工を行なうほか,伝統的な縞瑪瑙細工,タイル綿織物毛織物,ガラス,陶器などの生産で知られる。自動車,化学などの近代工業も発達。典型的なスペイン風の町で,縞瑪瑙,大理石,金などで内部を飾った大聖堂,金ぶきの礼拝堂をもつ聖ドミンゴ聖堂などの古い建築物が保存されており,旧市街が 1987年世界遺産の文化遺産に登録。プエブラ自治大学 (1937) がある。 1973年8月の地震により大きな被害を受けた。人口 105万 4921 (1990推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プエブラ」の意味・わかりやすい解説

プエブラ
ぷえぶら
Puebla

メキシコ中南部、プエブラ州の州都。正称はプエブラ・デ・サラゴサPuebla de Zaragoza。メキシコ市の東南東130キロメートル、メキシコ中央高原の標高2160メートルに位置する。人口127万1673(2000)で、同国第4位。西方にポポカテペトル火山(5452メートル)がそびえ、「天国の町」との美称がある。1862年5月、フランス軍を撃破した地として有名で、16世紀に建設されたカテドラル金色装飾で知られるロサリオ礼拝堂、民芸博物館、プエブラ大学など植民地時代の文化財が多い。この歴史地区が1987年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。繊維、食品、自動車、化学工業が立地し、特産品にはサラペ・オニス(縞(しま)めのう)の彫刻品、タラベラとよばれる陶器などがある。

[高木秀樹]


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